Project/Area Number |
23H00065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植阪 友理 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (60610219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清河 幸子 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (00422387)
鈴木 雅之 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (00708703)
岡田 謙介 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (20583793)
中島 健一郎 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (20587480)
Manalo Emmanuel 京都大学, 教育学研究科, 教授 (30580386)
中川 正宣 大妻女子大学, 人間生活文化研究所, 特別研究員 (40155685)
上西 秀和 江戸川大学, メディアコミュニケーション学部, 助教 (50637006)
山口 一大 筑波大学, 人間系, 助教 (50826675)
高橋 麻衣子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任講師 (60534592)
深谷 達史 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (70724227)
光永 悠彦 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (70742295)
仲谷 佳恵 大阪大学, スチューデント・ライフサイクルサポートセンター, 准教授 (70771864)
瀬尾 美紀子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (90431775)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥47,320,000 (Direct Cost: ¥36,400,000、Indirect Cost: ¥10,920,000)
Fiscal Year 2024: ¥11,310,000 (Direct Cost: ¥8,700,000、Indirect Cost: ¥2,610,000)
Fiscal Year 2023: ¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
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Keywords | 21世紀型スキル / 新しい学力 / 新しい学習力 / 測定評価 / 指導法改善 / 測定 / 評価 / 学力・学習力 / 認知診断モデル / 定量的解析 / 21世紀型学力 / 学習力 / 新たな評価の開発 / デジタルツールの活用 |
Outline of Research at the Start |
21世紀を生きるには、知識技能の「深い理解」と「学習力」が重要である。この達成のためには評価が重要であるが、具体的なあり方が十分に検討されておらず、学習改善に結びつきにくい実態がある。これは「深い理解」や「学習力」の達成状況が量的に解析されておらず、分析結果が指導改善に生かしにくいレベルで記述されているためであろう。本研究では、認知診断モデル等を活用し、「深い理解」や「学習力」やその下位要素の習得状況を量的に解析し、学習改善に活用することを目指す。具体的には、①「深い理解」の測定課題や教師向けの解析ツールを開発する、②開発されたツールで解析する、③解析結果を活用して教育現場で実践を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
21世紀を生き抜くためには、知識技能の「深い理解」と、社会に出てからも生きる「学習力」が必要である。国は全国学力調査等で達成状況を分析し、指導改善に活かすように求めているが、学習改善・指導改善に結びつかない実態がある。これは、「深い理解」や「学習力」がどの程度達成されているのかが、量的に解析されておらず、また、分析結果が指導改善に生かしにくいレベルで記述されているためと考えられる。一方、認知診断モデルを活用することで「深い理解」や「学習力」やその下位要素の習得状況を量的に解析し、学習改善に活用することができる可能性がある。こうした問題意識を踏まえて研究を進めている。 初年度の今年は、開発に焦点を当てた。21世紀における学力である「深い理解」を測定する課題の開発を学校現場の教員と連携しながら行った。この成果は教育工学会等で発信している。また、深い理解を測定する課題を用いて、全体的なレベルを項目反応理論で解析するとともに、つまずきの理由を認知診断モデルをもちいることで分析した。なお、この発想の前提となる、認知診断モデルをつかった深い理解の定量的解析方法についても論文として公刊している。さらに、学校現場の教員が認知診断モデルを活用して自らの定期考査を分析できるようにするために、webツールの開発も行い、ベータ版が完成した。現在は教員に使用感を検討してもらっているところである。この他、学習方法の一部として、ノートテイキングに焦点をあて、深いノートテイキングについての実証的な研究も行っている。また、ノートテイキングにおけるICTツールの活用についても検証した。さらに、多肢選択式への回答から誤解を同定する統計的方法の提案なども行った。学会発表賞等も複数回、得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は、開発に焦点を当てる年であったが、2年目の目標である解析についても、一定程度の成果が見られた。またwebツールの開発についても、想定よりも早く進み、現在ベータ版ができて学校教員に検証してもらう段階にまで入っている。このため、当初の計画以上に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、より深く解析に重点を当て、21世紀に求められる新たな学力学習力の解析を行う。また、昨年度の成果を踏まえてこれを行う。例えば、昨年度は、深い理解を測定する課題の開発を学校現場の教師と協働しながら行った。また、学校現場の教師と共同し、算数を中心に、深い理解を評価するQ行列を作成し、認知診断モデルで深い理解の達成状況を分析した。また、認知診断モデルを解析するwebツールを試験的に開発した。今年度は、これらを用いて他教科にも認知診断モデルを拡張することや、学校現場の教員が利用できる認知診断モデルのツールを実用レベルにまで高めるなどを行う。また教師の実態把握力を解析する数理モデルを活用し、解析された深い理解の定着度を、教師が認識しているのかなどの実証的研究を行う。昨年度の末には、シンポジウムを行い、その成果を社会に還元した。この報告書を作成してより幅広い層に成果を還元するとともに、本年度の年末にも成果報告会を実施する。
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