高齢者の身体知覚おける多感覚統合過程とその神経基盤の解明
Project/Area Number |
23H00076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 10:Psychology and related fields
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
寺本 渉 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (30509089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 聡太 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (40581161)
白井 述 立教大学, 現代心理学部, 教授 (50554367)
鳴海 拓志 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (70614353)
川越 敏和 東海大学, 文理融合学部, 特任講師 (70786079)
金山 範明 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (90719543)
佐藤 好幸 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 准教授 (00548753)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥47,190,000 (Direct Cost: ¥36,300,000、Indirect Cost: ¥10,890,000)
Fiscal Year 2024: ¥15,730,000 (Direct Cost: ¥12,100,000、Indirect Cost: ¥3,630,000)
Fiscal Year 2023: ¥16,380,000 (Direct Cost: ¥12,600,000、Indirect Cost: ¥3,780,000)
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Keywords | 実験心理学 / 身体知覚 / 異種感覚統合 / 加齢 |
Outline of Research at the Start |
高齢者の増加に伴い高齢期における認知機能低下の影響が社会問題として現れ始めている。こうした認知機能低下には、感覚機能の低下や多感覚統合の変化が関与している可能性があり、そこに働きかけることで身体運動機能改善による転倒予防ひいては認知機能の維持・向上が期待される。Bayesian Causal Inference (BCI)モデルに基づけば、こうした高齢期における変化には、身体に関わる多感覚統合過程における事前知識の1つである統合バイアスの強さが関わると考えられる。そこで本研究では、従来,若齢成人で安定的に報告されてきた身体知覚に関わる諸現象を指標にし、BCIモデルを用いて背景にあるメカニズムについて検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢者の増加に伴い高齢期における認知機能低下の影響が社会問題として現れ始めている。こうした認知機能低下には,感覚機能の低下や多感覚統合の変化が関与している可能性があり,そこに働きかけることで身体運動機能改善による転倒予防ひいては認知機能の維持・向上が期待される。Bayesian Causal Inference (BCI)モデルに基づけば,こうした高齢期における変化には,身体に関わる多感覚統合過程における事前知識の1つである統合バイアスの強さが関わると考えられる。そこで本研究では,従来,若齢成人で安定的に報告されてきた身体知覚に関わる諸現象を指標にし,BCIモデルを用いて背景にあるメカニズムについて検討を行う。他世代との比較や若齢成人に対する人工ノイズ等の付加による高齢者の状況の模擬を通じて,高齢者に特有の多感覚統合過程とその神経基盤を浮き彫りにする。 本年度は,若齢成人で安定的に報告され,BCIモデルを当てはめた事例も報告されている身体知覚に関わる現象のうち,身体位置知覚を調べる実験系とシミュレーション環境の構築を行った。BCIモデルに基づく分析を行うためには,複数の時空間的な感覚間のずれや視覚や自己受容感覚ノイズを自在に操作可能な状態にする必要がある。そこで,大型ディスプレイと位置センサ及び手移動用スライダ等を使い,高齢者でも自然な形で時空間的な感覚間のずれを生じさせることができる実験系を構築した。またPython環境でモデルフィッティング可能な状態にした。若年者と高齢者を対象にして予備実験を行った結果,本実験を遂行するのに十分な環境であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はBCIモデルに基づく心理物理実験を実施できる環境を構築し,本実験を遂行する計画であった。環境構築に時間を要したため本実験遂行までには至っていない。そのため,やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
心理物理実験の雛形ができたことから,これに基づき高齢者を対象にした検討やまだ感覚統合が未成熟な年少者を対象にした検討,神経基盤を明らかにするためのfMRI実験など分担者と手分けして同時並行で進め,統合バイアスや統合戦略の年齢関連差を明らかにしていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)