Experimental and theoretical predictions of ocean chemistry and organic chemical evolution of icy bodies in the Solar System
Project/Area Number |
23H00144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 17:Earth and planetary science and related fields
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Research Institution | Institute of Science Tokyo |
Principal Investigator |
関根 康人 東京工業大学, 地球生命研究所, 教授 (60431897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 岳造 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究開発プログラム), 主任研究員 (00512906)
Smith Harrison 東京工業大学, 地球生命研究所, 特任准教授 (50843934)
丹 秀也 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究開発プログラム), Young Research Fellow (90973321)
門屋 辰太郎 東京工業大学, 地球生命研究所, 特任助教 (60801347)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥46,670,000 (Direct Cost: ¥35,900,000、Indirect Cost: ¥10,770,000)
Fiscal Year 2024: ¥11,830,000 (Direct Cost: ¥9,100,000、Indirect Cost: ¥2,730,000)
Fiscal Year 2023: ¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
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Keywords | 固体惑星・衛星・小惑星 / 固体惑星探査 / 宇宙・惑星化学 / 非平衡・複雑系 / 固体惑星・衛星・小天体 |
Outline of Research at the Start |
「A. 氷天体海洋モデルによる組成決定要因の解明」では、氷天体海洋モデルで、地下海表層水の組成を、形成時の太陽からの距離や岩石組成に対して予測し、これとウェッブ望遠鏡の観測データを比較する。モデル構築を2023~2024年度にかけて行い、観測解釈を2025~2026年度に行う。モデル構築に必要な実験は初年度から継続して行う。 「B. 多様な海洋タイプでの有機化学進化の推定」では、Aで推定される天体内の水環境において生じる有機化学進化を実験とネットワーク理論から推定する。2023~2024年度に実験結果を含めたデータベースの作成を行い、化学進化推定を2025~2026年度にかけて行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
太陽系氷天体は、地下にある液体の海の存在から、生命存在可能性の高い天体として注目を集める。これら氷天体のうち、これまで海洋の化学・環境に迫ることができたのは、海水が宇宙に噴出するたった一つの天体であった。ところが、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって、海洋化学に関する観測データが、木星系から海王星系までで得られようとしている。本研究は、「A. 化学実験と流体計算に基づき海洋組成やその空間分布を予測する氷天体海洋モデル」と、「B.化学実験と複雑系理論に基づく有機化学進化ネットワークモデル」を構築し、観測データを解釈する。 「A.氷天体海洋モデル」については、生命必須元素であるリン酸が、土星衛星エンセラダスで異常濃集していることを明らかにし、その要因がアルカリ性の海洋(pH~10)と高い溶存二酸化炭素濃度にあることを突き止めた。また、氷衛星表面での紫外線や高エネルギー粒子による酸化効率に関しては、元素の依存性が大きく、塩素は酸化されにくい一方、硫黄は極めてよく酸化されることが明らかになった。このように、モデル化する上での、鍵となるいくつかの化学反応過程を突き止めることができた。 「B.有機化学進化」については、氷衛星海洋のなかで生まれるpH勾配が駆動する電気分解によって、アミノ酸が分解され、その前駆物質に変換されることを示した。この分解されやすさの傾向は、現在見つかっている炭素質隕石中や小惑星リュウグウの帰還試料中のアミノ酸とその前駆物質の存在割合をよく説明することがわかった。このように有機化学進化を考える上で、天体内部の化学勾配が重要であるという知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
氷衛星の地下海の化学組成の多様性の支配要因であるいくつかの化学反応(リン酸塩溶解反応とアミノ酸分解反応)について、その基本的な反応メカニズムを明らかにすることができた。結果は、NatureやScience Advancesといった高いインパクトを持つ雑誌に掲載され、国内外から高い反響を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
「A.氷天体海洋モデル」については、海洋大循環モデル(MIT GCM)を本格的に走らせ、境界条件に対する物質の移流拡散の定式化を行う。これに、水-岩石反応の結果を入れていくことで、エウロパやエンセラダスといった特定天体に関する氷天体海洋モデルを構築する。 「B.有機化学進化」については、複雑系科学ネットワークについては、上記の触媒反応に加えて、既存の化学反応のデータベース(e.g., Reacxys)を用い、数千の反応をそれが生じる水環境条件ごとに分類することを継続して行う。得られた有機化学反応モデルを小惑星リュウグウの水環境の下で計算し、実際に得られている有機物の存在パターンと比較する。
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Report
(2 results)
Research Products
(23 results)
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[Journal Article] Detection of phosphates originating from Enceladus’s ocean2023
Author(s)
Postberg Frank、Sekine Yasuhito、Klenner Fabian、Glein Christopher R.、Zou Zenghui、Abel Bernd、Furuya Kento、Hillier Jon K.、Khawaja Nozair、Kempf Sascha、Noelle Lenz、Saito Takuya、Schmidt Juergen、Shibuya Takazo、Srama Ralf、Tan Shuya
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Journal Title
Nature
Volume: 618
Issue: 7965
Pages: 489-493
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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