Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
高度100 km付近の超高層大気は、気候変動を予測する上で重要な研究対象である一方、超高層大気の変動を引き起こすメカニズムは複雑で、未だ全容解明されていない。問題は、人工衛星や気球でその場観測できない高度のため、大気の中で最もデータが乏しいことである。我々は近年、X線天文衛星が偶然地球を向くわずかな観測時間を利用して、宇宙X線の大気減光を用いて超高層大気密度の鉛直分布を測定できることを実証した。本研究は、大気X線観測の専用装置を独自に開発し、国際宇宙ステーションに搭載することで、超高層大気を長時間観測する。太陽と下層大気の影響を定量評価し、超高層大気の変動メカニズムを解明する。