Systematization of cooperative next-generation distribution system operation method for mass introduction of photovoltaic power generation
Project/Area Number |
23H00190
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 21:Electrical and electronic engineering and related fields
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
林 泰弘 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40257209)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 悠 早稲田大学, スマート社会技術融合研究機構, 上級研究員(研究院教授) (40434302)
飯野 穣 早稲田大学, スマート社会技術融合研究機構, 主任研究員(研究院准教授) (80563238)
金子 曜久 早稲田大学, スマート社会技術融合研究機構, 次席研究員 (90907049)
金子 奈々恵 早稲田大学, 理工学術院, 任期付教員 (90979618)
石井 英雄 早稲田大学, スマート社会技術融合研究機構, 上級研究員(研究院教授) (60783503)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥44,590,000 (Direct Cost: ¥34,300,000、Indirect Cost: ¥10,290,000)
Fiscal Year 2024: ¥21,190,000 (Direct Cost: ¥16,300,000、Indirect Cost: ¥4,890,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
|
Keywords | スマートインバータ / 太陽光発電 / 電力潮流シミュレーション / 先進的機械学習 / 配電網HILS |
Outline of Research at the Start |
カーボンニュートラル実現に向けて導入が進む太陽光発電(PV)による配電系統の電圧維持の困難化を解決するため,スマートインバータ(S-INV)群による協調的配電系統運用体系の創出を目指す.膨大なセンシングデータの可用性を維持し多数のS-INVの制御結果の相互干渉を考慮した夥しい数の制御パラメタの適切な組合せを導出する分散協調的配電運用手法を電力潮流シミュレーション技術と先進的機械学習技術の併用により実現し,Hardware In the Loop Simulation(HILS)による実用性検証を経ながら運用手法の体系化を行う.
|
Outline of Annual Research Achievements |
太陽光発電(PV)や分散エネルギーリソース(DER)が大量導入された次世代配電系統におけるスマートインバータ(S-INV)の協調的運用による適切な運用体系の創出に向け,2023年度は「課題1.S-INVの制御パラメタの分散協調的個別最適化手法の開発」「課題2.配電系統規模の制御機器群のパラメタセットのスクリーニング手法の開発」の実施,および「課題4.配電網HILS環境による協調的配電系統運用技術の実用性評価」に関する検討を開始した. 課題1では,配電系統内において個々の需要家の周辺の多様な負荷推移やPVの発電状況に依存する「制御パラメタが端点電力に及ぼす影響の違い」をデータセントリックに記述するための軽量なモデル表現を導入し,複数箇所に設置されているS-INV群の互いの制御パラメタの適切性と改善すべきパラメタ更新候補に関する情報の分散処理のための縮約表現として一種のデータスカッシングの考え方の導入検討を進めた. また,課題2では,PVの大規模導入下での配電系統電力潮流シミュレーションを行うためのモデルの構築を行い,電圧制御の観点から効果が高く,かつ個々の需要家端のPV発電機会損失の著しい不平等性の回避を目的とした全体の制御最適性を論じるための目的関数を検討した.特に不平等性の回避を目的として情報論的な観点からエントロピーに類する考え方を導入することで,一部の需要家端においてPV発電機会損失が集中的に発生するような好ましくない状況を定量的に扱うことが可能になった. また,課題4では2025年度からのHILS環境での実用性検証に向けて,課題1,2における検討が速やかに展開していけるように,本研究で対象とする汎用インバータの機能要件などの検討を進めた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は「課題1.S-INVの制御パラメタの分散協調的個別最適化手法の開発」「課題2.配電系統規模の制御機器群のパラメタセットのスクリーニング手法の開発」に関して主に実施を進め,「課題4.配電網HILS環境による協調的配電系統運用技術の実用性評価」に関する検討を開始するという計画を立てており,これらに関して当初の想定通りの進捗が得られた. 課題1に関しては個々の需要家端の目線においてS-INVのパラメタの変化が需要家端の電力潮流傾向に与える物理的な感度の関係性をデータセントリックに捉える実用的な枠組みのプロトタイプ開発を目標に掲げており,これに対して大規模データの通信を介することなく実現するための一種のデータスカッシングに基づく縮約表現を検討し,この考え方が一般的な状況で有用に働くことが期待されることが評価実験により確認できた. また課題2に関しては配電系統全体を俯瞰する目線においてPVが大量導入された実システムにおける電圧制御の観点からの全体最適性と需要家端におけるPV発電機会損失の個別最適性に関する定量評価を可能にする枠組みの開発を目標に掲げており,これに対して実システムの電気的挙動を再現評価するための電力潮流シミュレーションモデルの構築と,全体・個別最適性を論じる礎となる定量的評価指標の導入がなされ,開発される協調的運用手法の骨子とその評価の枠組みを形成することができた. また,実世界で実装されつつあるS-INVの典型的な制御機構に関する調査を並行して進め,2025年度から課題4においてHILS環境で本開発内容の実用性を検証していくのに向けて,力率一定制御・Volt-Var制御・Volt-Watt制御などの制御ロジックの切り替えやその制御パラメタを通信によって指令する機能を有すること,などのHILS実験で用いる汎用インバータの機能要件を明らかにできた.
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度の検討成果を活用しながら課題1,2を深化させながら実施しつつ,2024年度はこれらに加えて「課題3.協調的配電系統運用の方法論の統合」の検討を進める.課題1では,個々の需要家端においてS-INVのパラメタ変化が電力潮流に与える影響の縮約情報の小規模な通信授受に基づき複数のS-INVの制御パラメタを決定する問題に関して,連合学習の観点から定式化・整理を進める.また,課題2では配電系統電力潮流シミュレーションの多角的評価の観点から,個々のS-INVのパラメタの組合せで構成される膨大なパラメタ候補の全探索を避けるための枠組みとして連合学習のpersonalization(個別化)や全探索を避けるための効率的スクリーニングのアプローチの検討を進める.課題3では課題1,2における検討内容を統合しながら,電力潮流シミュレーションに基づき様々な状況下での制御効果の定量評価の検証を重ねていき,2024年度は協調的配電系統運用の方法論のプロトタイプの実装評価を目指す. また,課題4に関しては2025年度からのHILS環境での実用性検証に向けて汎用インバータの実機導入と配電網HILS環境のセットアップを進めていき,課題1-3で検討された協調配電系統運用スキームの実機器の挙動を踏まえた実用性評価に向けた準備を進めていく.
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)