Project/Area Number |
23H00191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 22:Civil engineering and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 靖憲 北海道大学, 工学研究院, 教授 (20292055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猿渡 亜由未 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (00563876)
新井田 靖郎 一般財団法人電力中央研究所, サステナブルシステム研究本部, 主任研究員 (10817703)
二宮 順一 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (20748892)
馬場 康之 京都大学, 防災研究所, 准教授 (30283675)
大塚 淳一 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(寒地土木研究所), 主任研究員 (50540556)
志村 智也 京都大学, 防災研究所, 准教授 (70789792)
内山 雄介 神戸大学, 工学研究科, 教授 (80344315)
森 信人 京都大学, 防災研究所, 教授 (90371476)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥46,410,000 (Direct Cost: ¥35,700,000、Indirect Cost: ¥10,710,000)
Fiscal Year 2024: ¥12,870,000 (Direct Cost: ¥9,900,000、Indirect Cost: ¥2,970,000)
Fiscal Year 2023: ¥20,280,000 (Direct Cost: ¥15,600,000、Indirect Cost: ¥4,680,000)
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Keywords | 水工水理学 / 海岸工学 |
Outline of Research at the Start |
海岸災害時には暴風によって著しく発達した波浪の大規模な砕波が発生し,白波化した海水を海底土砂と共に攪乱し,大量の波しぶきの陸域への放出を通して多様な形態の災害の原因となるにもかかわらず,従来の災害評価には砕波の直接的影響は考えられずブラックボックスとして扱われてきた.本研究は,暴風下で発達した大規模沿岸砕波が引き起こす災害インパクトと被災メカニズムを明らかにし,異常海象時の多様な被災形態を記述する学術的根拠に基づく新たな海岸災害影響評価の枠組み形成への展開を目指すものである.
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Outline of Annual Research Achievements |
タスク1:暴風下における沿岸砕波過程を通した大気―海洋相互作用:(1-1)高速風洞実験:最大風速35m/sを超える強風場での波浪実験が可能な既存の大型風洞水槽底部から照明を照射できるよう底部に透明ガラスを設置し,Diffusive Light Photographyによって水面の面的形状を計測する準備を行った.これによりレーザー干渉技術と同期させ,放出飛沫のサイズ分布と飛沫速度に加え,飛沫放出のソースとなる波面のスピュームの発生を同定可能となる. タスク2:砕波組織渦による海底,前浜,壁面での底質浮遊と飛沫放出:(2-1)造波実験:前浜の波浪の遡上過程,面的水面変動をLaser Induced Fluorescence法により計測する基礎技術を開発した.また,波面下の3次元流速分布を高解像度で計測するため,Super-resolution PIVを開発し,精度検証を行った.(2-2)数値実験:砕波帯,前浜で顕著となる多分散性浮遊砂群の3次元的組織渦構造への影響をモデル化するため,新たにモーメント法を導入し,沈降粒子群の粒度分布の特徴を調査した.任意形状の防波堤及び消波ブロックとの波浪との相互作用の解析を可能とするGhost cell法を既存の砕波乱流モデルに導入し,消波ブロックの間隙内部で発達する乱流を再現可能となった. タスク3:異常海象時の災害評価:(3-1)海象観測:和歌山県白浜町田辺中島高潮観測塔および北海道氷海展望塔オホーツクタワーにおいて,台風および爆弾低気圧の来襲に対する海洋応答を観測した.新たな白波波峰長抽出技術の開発により波浪エネルギー散逸の時間変化を見積もると同時に,3次元スペクトル解析によって白波の時空間スケールの取得が可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実行可能であったタスクは計画どおり進展した.試験計算及び実験において判明した問題は,新たなモデル及び計測アルゴリズムを導入することで解消され,本計算,本実験を行う準備ができた.新たな計測システムの構築,設置が必要なタスクについては,導入の準備が完了しており,今年度の実施が可能となる.
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Strategy for Future Research Activity |
試験計算及び実験において判明した問題は,新たなモデル(Ghost-cell法)及び計測アルゴリズム(Super-resolution PIV)を導入することで解消され,本計算,本実験を行う準備ができている.
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