Project/Area Number |
23H00348
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 41:Agricultural economics and rural sociology, agricultural engineering, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富士原 和宏 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30211535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷野 章 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (70292670)
松田 怜 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20547228)
イ ジユン 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (80966903)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥47,320,000 (Direct Cost: ¥36,400,000、Indirect Cost: ¥10,920,000)
Fiscal Year 2024: ¥10,400,000 (Direct Cost: ¥8,000,000、Indirect Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2023: ¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
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Keywords | 温室 / シミュレーター / 環境要素 / 環境制御 / LED / 太陽光 / 光合成 / CO2施用 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、温室内の主要な環境要素の時間変動を実験室内に再現可能なシステム、すなわち、小植物個体群を栽培可能な「小型温室環境シミュレーター」を開発することを目的とする。さらに、開発したシミュレーターを用いて、植物の環境要素変動への応答や、環境要素変動条件での最適環境制御の基本的考え方を、再現性を担保しつつ、統合的・網羅的に明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、温室内の主要な環境要素の時間変動を実験室内に再現可能なシステム、すなわち、小植物個体群を栽培可能な「小型温室環境シミュレーター」を開発する。開発したシミュレーターを用いて、植物の環境要素変動への応答や、環境要素変動条件での最適環境制御の基本的考え方を、再現性を担保しつつ、統合的・網羅的に明らかにすることを目指す。具体的には、「課題1:小型温室環境シミュレーターのプロトタイプ開発」、「課題2:太陽光の光環境要素の日内および日間変動パターンが植物の光合成および光順化応答に及ぼす影響の解明」、および「課題3:温室内の環境要素変動パターンの下での効果的なCO2施用ロジックの策定」の3つの課題を進める。 課題1については、シミュレーターの光源ユニットの開発を進めた。研究代表者らが開発したLED人工太陽光光源システムをベースとし、光の被照射面における光合成有効光量子束密度(PPFD)・相対分分光分布の均一性を担保しつつ被照射面積を拡張するための、LEDの配置等を検討した。課題2については、LED人工太陽光光源システムを用いて再現した、地表面における太陽光の分光分布変動パターンの下での個葉の純光合成速度の測定データの解析を進めた。この解析結果に基づき、人工的に作出した矩形のPPFD変動パターンを用いて、個葉純光合成速度のPPFD変動に対する応答遅れを測定した。また、種々の日内PPFD変動パターン条件下で栽培したキュウリ苗の生育および光合成特性を調べ、PPFD一定条件下との比較からそれらの特徴を明らかにした。課題3については、実験室内の小型温室モデルを用いて取得したキュウリ個体群のPPFD-純光合成速度曲線に基づくシミュレーションにより、晴天日の温室内PPFD変動条件下において、ゼロ濃度差CO2施用法よりもCO2施用効率の高いCO2施用法の候補を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書および本年度の交付申請書に記載した研究実施計画に概ね従って、研究が進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
「課題1:小型温室環境シミュレーターのプロトタイプ開発」では、本年度に引き続き、光源ユニットの光被照射面積の拡張を進める。「課題2:太陽光の光環境要素の日内および日間変動パターンが植物の光合成および光順化応答に及ぼす影響の解明」では、人工的に作出した種々のPPFD変動パターンを用いて、純光合成速度および気孔コンダクタンスのPPFD変動に対する応答遅れのモデル化に取り組む。「課題3:温室内の環境要素変動パターンの下での効果的なCO2施用ロジックの策定」では、シミュレーションによって見出されたCO2施用効率の高いCO2施用法について、実際の栽培試験によってその効果を実証する。
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