社会経済地理等データと経済学・空間情報学を応用した持続可能なヘルスシステムの評価
Project/Area Number |
23H00448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 58:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今中 雄一 京都大学, 医学研究科, 教授 (10256919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関本 義秀 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (60356087)
河端 瑞貴 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (60375425)
岡田 知弘 京都橘大学, 経済学部, 教授 (60177053)
原 広司 横浜市立大学, 国際商学部, 准教授 (60824985)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥46,410,000 (Direct Cost: ¥35,700,000、Indirect Cost: ¥10,710,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2023: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
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Keywords | 地域の医療の質 / 地域の人々の健康 / 空間情報学 / 空間経済学 / 健康・医療・介護の地域システム / 地域要因 / 社会経済因子 / より広範囲の健康決定要因 |
Outline of Research at the Start |
本研究では時間縦断的で地理情報を持つ大規模個人データと社会経済・行動・環境データ等を整備し多層的な時空間データベースを構築し、ヘルスサービス研究、人間都市情報学・空間情報科学、空間計量経済学、フィールドワーク・地域経済学、因果推論を融合し、地域の健康要因を明らかにする。その中で、個人・地域レベルの健康の説明・予測モデルの研究開発、小地域推定法の活用、健康視点で重要な側面の地域指数の体系的な研究開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は持続可能なヘルスシステムの評価のために、「地域」に重点をおいて、健康に関係しうる包括的な諸変数について健康との関係を明らかにすること、即ち、個人の特性・行動に加え、「地域」の保健医療システム、社会・経済環境、建造環境、自然環境等を可視化・把握し、地域レベルの健康との関係を明らかにしていくことである。 本研究では、健康行動、健診結果、健康余命、生活の質などの健康指標を地域ごとに算出しデータベース化していくとともに、国勢調査人口動態統計等による地理・人口・社会経済等データ、その他の地域レベルの環境関連データ、健診・医療・介護の大規模データ、開発・生成してきている健康・医療の評価データなどを活用しデータベースを拡充してきている。 そして、この拡充しつつあるデータベースに基づき、より広い健康要因を明らかにするために、地域レベルの値・データの算出・生成を伴う社会経済地理等データの多層的な時空間(Geo-temporal)データベースの基礎枠組みを構築しそれを基盤に解析を進めてきている。当データベースは地理空間データ、即ち位置情報、時間情報、属性情報を組み合わせたデータを有し、これらに従来の表形式のデータと合わせ、データの空間結合が可能となり、複数のデータに分散している様々な属性の結合を柔軟に行い、都道府県、市区町村、二次医療圏のみならず、最小単位ポリゴンデータを組合せて小学校区や中学校区のデータを生成するもので一部の地域で社会経済指標を算出し地図化をも行っている。初年度においては、既に全国の地域の諸変数と健康との関係を試行的に分析しており、地域の人々の健康の脆弱性と関連の強い社会経済指標の開発を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、健康(健康行動、健診結果、健康余命、生活の質などを含む)に関連しうる多様なより広い包括的なデータを地理情報とともに時間縦断的に整備・格納する。それらのデータは、国勢調査による地理・人口・社会経済等データ、商業統計調査による経済活動データ、人口動態統計などの国の統計データ、気象観測データ、衛星画像や地図情報等からの建造環境・自然環境データ、携帯電話やSNS等由来の人流・情報流・交通流データ、厚生労働省のDPC導入の影響評価に係る調査データ、診療報酬明細書や介護保険情報データ、健診データ、開発・生成した健康・医療の評価データ(地域レベルの医療の質、健康状態、健康行動、健康余命などのデータを生成)などを含みうるもので、既に鍵となる健康指標を含む多層的な時空間データベースの構築・拡充を進めている。 そして、この拡充しつつあるデータベースに基づき、より広い健康要因を明らかにするために、地域レベルの値・データの算出・生成を伴う社会経済地理等データの多層的な時空間(Geo-temporal)データベースの基礎枠組みを構築しそれを基盤に解析を進めてきている。当データベースは地理空間データ、即ち位置情報、時間情報、属性情報を組み合わせたデータを有し、これらに従来の表形式のデータと合わせ、データの空間結合が可能となり、複数のデータに分散している様々な属性の結合を柔軟に行い、都道府県、市区町村、二次医療圏のみならず、最小単位ポリゴンデータを組合せて小学校区や中学校区のデータを生成するもので一部の地域で社会経済指標を算出し地図化をも行っている。初年度においては、既に全国の地域の諸変数と健康との関係を試行的に分析している。以上より本研究は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
より広い健康要因を明らかにするために、地域レベルの値・データの算出・生成を伴う社会経済地理等データの多層的な時空間(Geo-temporal)データベースの構築について初年度に進めた基礎枠組みを基盤に本年度では暫定的に全体像を示すとともに具体的な構築段階を進めていく。健康行動、健診結果、健康余命、生活の質などの健康指標を地域ごとに算出しデータベース化していくとともに、国勢調査人口動態統計等による地理・人口・社会経済等データ、その他の地域レベルの環境関連データ、健診・医療・介護の大規模データ、開発・生成してきている健康・医療の評価データなどを活用しデータベースを拡充していく。 当データベースは地理空間データ、即ち位置情報、時間情報、属性情報を組み合わせたデータを有し、これらに従来の表形式のデータと合わせ、データの空間結合が可能となり、複数のデータに分散している様々な属性の結合を柔軟に行い、都道府県や市区町村(組み合わせれば二次医療圏となる)のみならず、最小単位ポリゴンデータを組合せて小学校区や中学校区のデータをより多くの指標においてより広い地域で生成していく。そして、地域の諸変数と健康との関係を試行的に分析した初年度の成果をもとに、今後、解析の精緻化を進める。 本年度2年度目は、上記の如く基盤的な研究を進めるとともに、さらには、当研究の先では健康視点で各地域において妥当な評価と改善に効果的に結びつける体系を構築するという学術的・社会的有用性を目指すことから、実現可能性確保のため内容範囲を限定し、各地域において数量データとともに自然言語情報を活用し地域の評価と改善策の情報を生み出すしくみづくりを進める。また、本研究の学術的成果創出を加速するために、地域の社会経済因子と健康指標との関係を取りまとめ、健康指標に関係の強い社会経済指標を同定・開発していく。
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Report
(2 results)
Research Products
(31 results)