Project/Area Number |
23H00481
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 61:Human informatics and related fields
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大脇 大 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40551908)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青沼 仁志 神戸大学, 理学研究科, 教授 (20333643)
志垣 俊介 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 助教 (50825289)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥47,580,000 (Direct Cost: ¥36,600,000、Indirect Cost: ¥10,980,000)
Fiscal Year 2024: ¥11,700,000 (Direct Cost: ¥9,000,000、Indirect Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥20,150,000 (Direct Cost: ¥15,500,000、Indirect Cost: ¥4,650,000)
|
Keywords | 昆虫 / 環境適応 / 身体周辺空間 / 介入 / 身体周辺空間表現 / モーションキャプチャシステム / 不整地環境 |
Outline of Research at the Start |
昆虫は,神経細胞数が少ないにもかかわらず,未知の環境においても,しぶとく,しなやかに移動する.この適応能力は,感覚情報を統合しながら環境を認知し,状況に応じて身体を制御することで生み出されるが,その機序は未解明である.この謎を紐解く鍵として身体周辺空間の内部表現に着目する.身体周辺空間とは,身体周辺の「手が届く」空間であり,環境との物理的接触から得られる感覚情報から統合される.故に身体と環境との力学的相互作用は身体周辺空間内で起こり,未知環境において運動を生成する足場となる.本研究では,昆虫の感覚・運動・脳への介入技術を駆使し身体周辺空間表現を操作するアプローチによりその変容機序を探求する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,(1) 昆虫の歩行中の身体周辺空間(i-PPS)表現の定量化,(2) 感覚・運動・脳への介入による身体周辺空間表現の操作技術の開発,(3) 行動データに基づく身体周辺空間モデルを内包する制御則のモデル化,(4) 昆虫型ロボットによる歩行機能検証,の4項目を推進する .(1) i-PPS可視化,および(2) i-PPS 介入操作は本研究の基幹であり,研究期間の前半を通して徹底的に行う. [R5の実績] 昆虫の身体周辺空間の内部表現(i-PPS)の定量化 ナナフシの歩行データから身体周辺空間(i-PPS)を定量化ため,身体周辺空間を可視化するための計測システムを整備した.多様な不整地環境における歩行データをモーションキャプチャシステム(備品として購入)を用いて収集・蓄積するシステムを構築した. ナナフシを採取し,研究室にて飼育・繁殖させる環境を整備した. モーションキャプチャで取得可能な反射マーカーをナナフシの脚運動をデータ化するために必要となる位置に貼付し,身体モデルを構築することで歩行運動をデータ化した.初動段階として,平地,階段状,ランダムな高さの飛び地を用意し,モーションキャプチャシステム環境でナナフシを歩行させることによって,さまざまな環境における歩行データを取得した.得られた歩行中の脚の軌道データから,脚運動の運動学的可動範囲と環境との接触点のデータを蓄積した.取得した歩行データから,身体周辺空間の内部表現(i-PPS)の定量化が可能となった. さらに,次年度に実施するVR技術を用いた感覚への介入システムの候補となる,サーボスフィアシステムのプロトタイプを構築した.さらに,Motion Hacking,義足を用いた歩行運動への介入実験に関する予備的検証を行った.コオロギを用いた義足歩行実験を実施して,脚協調に重要となる感覚フィードバックの存在が明らかになりつつあり,次年度以降の介入実験において重要な知見となる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
身体周辺空間を可視化するため,多様な不整地環境における歩行データを,モーションキャプチャシステムを用いて収集・蓄積するシステムを構築した.
|
Strategy for Future Research Activity |
[R6の計画] 感覚・運動・脳への介入による身体周辺空間表現の操作 VR技術を用いた感覚情報への介入,Motion Hacking・義足を用いた運動への介入,薬理阻害に基づく脳機能への介入を通して,身体周辺空間表 現(i-PPS)の変容をデータ化する.各介入技術を共有しながら,段階的に脳機能を阻害した際の,感覚介入および運動介入を実施し,システ ム工学的観点からi-PPS表現の因果データ(介入と行動)を蓄積する.
|