Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
気候モデルによる地球温暖化予測の重要な不確実性要因に、エアロゾルが雲核となって雲アルベドに与える効果がある。雲核形成には水溶性エアロゾル粒子の粒径が重要であるが、過去のエアロゾル粒子径の観測事実がないため、地球温暖化の人為的要因の推定誤差が大きくなっている。そこで、本研究は世界で最も沈着エアロゾルが保存されているグリーンランド南東部のアイスコアを用いて、産業革命前から現在までの硫酸エアロゾルの沈着フラックスと粒径分布を復元する。硫酸エアロゾルの粒径分布を、エアロゾル・雲相互作用を考慮した気候モデルに取り入れ、気候モデルの歴史実験の精度向上と、エアロゾルと雲の関係解明をめざす。