Project/Area Number |
23H00540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 64:Environmental conservation measure and related fields
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 由也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80711291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 真弓 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (10575492)
山本 京祐 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70636472)
高根 雄也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80711952)
稲葉 知大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (90760439)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥47,190,000 (Direct Cost: ¥36,300,000、Indirect Cost: ¥10,890,000)
Fiscal Year 2024: ¥10,920,000 (Direct Cost: ¥8,400,000、Indirect Cost: ¥2,520,000)
Fiscal Year 2023: ¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
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Keywords | 都市化と生物進化 / 微生物生態系 / 都市気候 / 気候変動 / 種間相互作用 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、都市化、特に都市特異的な気候変動が微生物生態系の適応・進化に与える影響、そして、その微生物生態系変化が周囲の動植物など自然環境に与える影響までを明らかにしようとするものである。その多大な存在量と普遍性のため、微生物の適応・進化が地球環境に与える影響は大きいが、都市化による微生物進化への影響は多くが未解明である。本研究では、独立して維持されてきた、近接する森林区域および都市様区域を研究フィールドに選び、生態系比較や実験室実験、気象・地下環境観測、モデル計算等の組み合わせによりこの課題に挑む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、都市化、特に都市特異的な気候変動が微生物生態系の適応・進化に与える影響、そして、その微生物生態系変化が周囲の動植物など自然環境に与える影響までを明らかにしようとするものである。本研究では、独立して維持されてきた、近接する森林区域および都市様区域を研究フィールドに選び、生態系比較や実験室実験、気象・地下環境観測、モデル計算等の組み合わせによりこの課題に挑む。 【都市気候が地中に与える影響の評価】 計画通り、研究対象フィールド内の6地点(+気象観測のみ1地点)で気象・地下環境モニタリングを行い、約8ヶ月分のデータ取得に成功した。その結果、森林区域および都市様区域では、気温および地下温度変化のプロファイルが大きく異なることがわかった。さらに、都市様区域同士の比較では、地点によって温度が異なり、室外機からの排熱や建物からの放射など、人工物由来の影響を受けていることが示唆され、本研究フィールド内の数百メートルというごく局所的な範囲でも一定のヒートアイランド現象が生じうることが観察された。 【都市気候への微生物生態系の適応・進化の評価】 前記の気象・地温モニタリング6地点で、月に1回の頻度(12回/年)で定期的に土壌試料を採取した。さらに、それら6地点を含むフィールド内の48地点にて季節に1回の頻度(4回/年)で土壌試料を採取した。加えて、冬季に観察された降雪および降雨のタイミングでも土壌試料等を採取した。現在、これらすべての菌叢解析について、試料調製およびデータ解析を順調に進めている。なお、一部の試料についてはシングルセルゲノム解析に供しゲノムデータが得られており、メタゲノムでは観察できない個々の微生物の適応進化を評価している。 【微生物適応・進化の動植物への影響評価】 計画通りに準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述の通り、基本的に計画通り研究を遂行することができ、部分的には研究計画以上に研究を進めることができた。具体的には、今年度は気象観測および地下環境計測の準備に長期間要すると想定していたが、予定より準備が早く進み、早期から計測を開始することができた。さらに、微生物解析用の土壌を当初の想定より高頻度でサンプリングし、想定以上のデータ取得に成功した。また、降水等の特殊イベントでの臨時のサンプル採取も行い、気象と微生物の関係を深く調べるためのデータ収集がよく進んだ。また、次年度以降に開始する、微生物生態系による動植物への影響評価についても、当初の予定より準備が早く進んでいる。このような理由で、進捗状況は「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画から大きな変更はない。上述の通り、研究対象フィールドの気象および地下環境の計測を続け、それらが微生物生態系に与える影響、ならびに、微生物生態系の変化が動植物に与える影響を調べる。
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