Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
炭素系硬質薄膜の中でも窒素を含有する窒化炭素膜は窒素雰囲気中などの雰囲気下において低摩擦係数を発現可能な魅力的な物質である。この極表面が摩擦に伴って低摩擦係数となるためには、膜内の極表面にグラファイトと同様の結晶構造が形成されている必要がある。摩擦に伴って低摩擦化した表面の分析をラマン分光法で行えば、確かにグラファイトのような物質の形成が確認されるものの、摩擦方向との関係やどの程度の深さまでグラファイト化しているのかが明らかにされていない。本研究では、摩擦方向に沿ってグラファイトが形成されているものと推測し、グラファイトの形成される方向を明らかにする。