Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
G蛋白質共役受容体(GPCR)のような、柔らかな構造ゆらぎを基盤にしてプロミスカスな機能を発現する蛋白質の構造研究は既存の方法では制限も多く、作動機序の理解が遅れている。本研究では、極低温・動的核偏極(DNP)固体核磁気共鳴(NMR)法に基づく新しい方法で、GPCRとその共役蛋白質の双方について構造アンサンブルの分布を原子分解能で観測し、ゆらぎを介した信号伝達の物理的・構造的根拠を明らかにする。構造ゆらぎは周囲の化学・物理環境に敏感であるから、構造収束用のアダプタ蛋白質を使わず、また細胞内の多価的・分子夾雑環境を再現する、新しい試料調製法も確立する。