Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
動物胚には発生の進行度を正確に測定し胚全体の発生速度を能動的に制御する時計機構が存在し、その時計は種ごとの特有の時間で進むと考えられているが、それに関わる分子や伝達経路は未だ謎のままである。最近、我々は内分泌因子であるビタミンDが小型魚類胚の発生速度を自在に操る時間制御ホルモンとして作用すること、また胚の時間の流れを感知する時間司令塔細胞が受精卵内を徘徊しており、その細胞がビタミンDの産生を調節することで時間を制御している可能性を見いだした。そこで本研究は、ビタミンDシグナルの制御機構を手掛かりにして発生時計の分子機構の詳細を解明する。