Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
外見が酷似するが交尾器形態や交尾行動の違いで生殖的に隔離されている種は多いが,近縁種間の形の分化とその維持機構は不明点が多い.昆虫交尾器のメカニクスに関する先行研究から,雌雄交尾器の形状や物理的特性の些細な変化でその相互作用の機能性が大きく変わることを見出し,そのため雌雄交尾器は性淘汰の下で,断続的に変化し多様な形が維持され易いという新たな仮説を考えている.昆虫の雌雄交尾器の相互作用のメカニクスを理解し,3Dモデルでの実験やコンピュータシミュレーションを組み合わせ,自然界で実際に観察される形状と存在しない形状との間で機能性の高低を比較し,仮説を検証する.