Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis; NASH) は、その一部が肝硬変に進行し肝臓癌 (HCC)を発症することから、有効な治療法と診断法の確立が喫緊の課題である。近年、星細胞、肝細胞、マクロファージをはじめとする肝臓内構成細胞の細胞間相互作用のみならず、腸内細菌を介した臓器間相互作用が肝線維化や発癌の病態に関与することが明らかになってきた。我々はこれまでに、特定の腸内細菌がリンパ節へ侵入し、免疫応答を通じて肝臓病態を形成することを報告した。本研究において、体内侵入菌による臓器間ネットワークを介したNASH肝線維化進展、修復、発癌機序を明らかにする。