Project/Area Number |
23H05183
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
2140:Mechanics of materials, production engineering, design engineering, fluid engineering, thermal engineering, mechanical dynamics, robotics, and related fields
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
Masaki CHIBA 東北大学, 多元物質科学研究所, 技術職員
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2023: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
|
Keywords | 鉄ガリウム単結晶合金 / 振動発電 / 結晶方位異方性 / 応力測定 / すべり系 / Fe-Ga |
Outline of Research at the Start |
金属材料の安全性の評価技術を確立するため、材料のひずみ、応力、結晶方位等を解析し、これらが力学的メカニズムに与える影響の解明を目指す。多様なひずみ場を持った金属試料を作成し、結晶方位測定、振動場印加時のひずみ測定、X線残留応力測定を行う。MATLAB(プログラミング言語)で、結晶方位や位置による応力・ひずみ状態の変化を数理的に解析して可視化するツールを作成し、ひずみ場・応力場の結晶方位異方性・位置依存性を数理的に解析し、これらの関係性を調べる。
|
Outline of Final Research Achievements |
Fe-Ga合金単結晶はIoT機器の振動発電デバイスへの応用が期待される。本研究では、Fe-Ga合金単結晶試料の振動下でのひずみ測定と結晶方位・位置依存性の評価を行った。その結果、振動周波数とほぼ同じ周波数のひずみ波形が得られ、長手方向が[001]方位の試料がU字型デバイスの曲率が大きな位置にあるときにひずみが大きいことが示された。さらに引張変形したFe-Ga単結晶試料の応力解析を行った。その結果、試料表面への放電加工により困難であった単結晶試料の応力測定が可能となった。また応力印加方向に試料の主応力が増大・回転すること、すべり変形が起こったこと、すべり系と主応力が対応関係にあることがわかった。
|
Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本研究では、Fe-Ga合金単結晶へ機械的振動場を印加したときに生じるひずみの波形における、結晶方位依存性や位置依存性を解析した。従来の研究では、位置依存性は数mmオーダーでのみ行われており、結晶方位依存性の解析は十分行われていなかった。本研究でのcmオーダーでの位置依存性の解析や、弾性率を考慮した結晶方位異方性の解析結果により、より高機能な振動発電デバイス設計への指針を与えられた。また従来は困難であった単結晶試料の応力測定手法や、応力値と結晶方位・すべり系の関係を示す解析手法を提示できた。これらの手法は、応力が印加された他の多結晶材料へ展開可能であり、社会的意義を有すると考えている。
|