Project/Area Number |
23H05203
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
2160:Civil engineering, architecture, building engineering, aerospace engineering, marine and maritime engineering, social systems engineering, safety engineering, disaster prevention engineering, and related fields
|
Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
髙倉 慎 大分工業高等専門学校, 技術部, 技術専門職員
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2023: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
|
Keywords | コンクリート / ICタグ / ブロックチェーン |
Outline of Research at the Start |
一般の建築材として用いられるコンクリートはその性能を担保するために、公的な機関においてコンクリートの強度試験が行われている。 生コンクリート業者が道路や建築物に使用したコンクリートの一部から試験片を製作し、その圧縮強度を公的試験場にて検査するものであるが、製造業者が持ち込む試験体の正当性、試験場で発行したコンクリート強度証明書のその後の正当性、使用済み試験片の適正廃棄の証明が完全に担保されているとは言い難い。 本研究はビットコインなどに用いられるブロックチェーン技術やICタグを用いてコンクリート強度試験の個体情報を管理するシステムの研究である。
|
Outline of Annual Research Achievements |
初期の実験としてICタグはなるべく小型で各種耐性がある物として京セラのUHF帯RFIDタグ(6.0×3.0×1.7mm、メモリ容量EPCメモリ128bits,Userメモリ512bits)を選定した。タグ読み取り装置としてはなるべく電波利用がし易く且つなるべく高出力という観点から1W級のHT730UHFを選定した。今回採用したICタグは電波受信強度を高めるため金属設置推奨型であったので、設置する金属やその形状、大きさ、接着方法の違いにおける電波受信強度の比較検証実験を行い、比較的簡便な方法を発見した。標準的コンクリート試験体を多数作成しコンクリート試験片内ICタグ埋め込み位置による電波受信強度の比較計測実験を行った。本実験前には、コンクリートは水を配合して作成し尚且つ作成後は水に浸けて養生する事からかなりの電波受信感度の低下を想定していたが、養生水槽の中でこそICタグデータは読み取れないものの、水槽外では表面が濡れている状態にも関わらず良好なICタグ読み取り測定結果を得ることが出来た。 ブロックチェーン技術の検証にはSymbolを利用した。ハッシュはSHA3-256を用いることとし、簡易に日付、タグデータ、試験データの変換及び書き込み・読み込みが出来ることを確認した。 今回の研究ではICタグやブロックチェーン技術がコンクリート強度試験の個体情報を管理する上で有効か否かの初期の実験を行い、良好な実験結果を得た。課題としては電波利用資格を必要としない範囲でなるべく高出力の実験設備を選定したため、電波利用申請の煩雑さやICタグの価格面において難があることが分かった。今後はさらに低価格のICタグや無申請で簡便に利用できる電波出力範囲の装置、簡便に利用できるブロックチェーンの方法等を研究してゆこうと考えている。
|