Project/Area Number |
23H05330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3190:Biomedical structure and function, pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
Uchiyama Iyo 岡山大学, 医学部, 客員研究員
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | ピロリ菌 / バクテリオファージ / ピロリ菌ファージ |
Outline of Research at the Start |
ピロリ菌(Helicobacter pylori)は、胃粘膜に持続感染する。胃炎・胃潰瘍・十二指腸炎や胃がんを発症することが知られている。現在、抗菌薬を使用した除菌が主流である。しかしながら、薬剤耐性ピロリ菌の増加により除菌困難となり、新規治療法の開発が急務である。 ファージ療法とは、バクテリオファージの溶菌活性を利用した感染症治療法である。我々はピロリ菌に感染するファージKHP30 を世界に先駆けて分離した。より優れた治療用ファージの創出には、ファージの細菌への感染効率を上げることが重要であると考えた。本研究では、薬剤耐性ピロリ菌の除菌をめざした治療用ファージの感染機構を研究する。
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Outline of Final Research Achievements |
ピロリ菌は、胃炎・胃潰瘍や胃がんを発症することが知られている。近年、薬剤耐性ピロリ菌の増加により除菌困難となり、細菌を溶菌するバクテリオファージを利用した感染症治療法の可能性が期待されている。我々はピロリ菌に感染するファージKHP30 を世界に先駆けて分離した。本研究では、優れた治療用ファージの創出のための基礎的情報収集のために、吸着機構の解明を行った。はじめに、KHP30 の構造情報から、吸着に関与するタンパク質を予測した。次に、候補タンパク質の吸着性を検討した。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本研究から、KHP30ファージには、他のファージ一般的に見られるスパイクタンパク質などの吸着に関わるタンパク質が見つからなかった。構造情報より、吸着に関わると予測された構造体が3つ予測された。このようなファージの構造は、これまでに報告されておらず、世界で初めてのファージの構造であり、このファージの吸着機構の解明は学術的な意義は極めて高い。また、ファージの吸着機構が明らかにされれば、将来、導入されるであろうファージ療法の開発に大きく寄与すると考えられる。そのため、社会的意義は高い。
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