Science for Boundary Lubrication - Essence of Low Friction Mechanism Based on Structure and Dynamics of Additive Adsorption Layer
Project/Area Number |
23H05448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Broad Section C
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平山 朋子 京都大学, 工学研究科, 教授 (00340505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 正明 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (10253395)
大西 洋 神戸大学, 理学研究科, 教授 (20213803)
富永 大輝 一般財団法人総合科学研究機構, 中性子科学センター, 副主任研究員 (50513694)
土屋 智由 京都大学, 工学研究科, 教授 (60378792)
日野 正裕 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (70314292)
張 賀東 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (80345925)
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Project Period (FY) |
2023-04-12 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥204,750,000 (Direct Cost: ¥157,500,000、Indirect Cost: ¥47,250,000)
Fiscal Year 2024: ¥36,790,000 (Direct Cost: ¥28,300,000、Indirect Cost: ¥8,490,000)
Fiscal Year 2023: ¥55,900,000 (Direct Cost: ¥43,000,000、Indirect Cost: ¥12,900,000)
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Keywords | トライボロジー / 境界潤滑 / 潤滑油 / 添加剤 / 量子ビーム分析 |
Outline of Research at the Start |
近年、更なる省エネルギー社会の実現に向けて、機械摺動面の摩擦低減に関する要求とトライボロジー分野への期待はいっそうの高まりを見せている。本研究では、潤滑油中に含まれる添加剤の表面吸着に由来する『境界潤滑層』に焦点を当て、その摩擦係数の予測と更なる超低摩擦化に向けた最適設計指針の提示を目指す。最終的に、これまで摩擦試験を行う以外のアプローチが採られてこなかった『境界潤滑現象』に光を当て、科学として体系化することで、『境界潤滑』の新学理の創出を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、更なる省エネルギー社会の実現に向けて、機械摺動面の摩擦低減に関する要求とトライボロジー分野への期待はいっそうの高まりを見せている。本研究では、潤滑油中に含まれる添加剤の表面吸着に由来する『境界潤滑層』に焦点を当て、その摩擦係数の予測と更なる超低摩擦化に向けた最適設計指針の提示を目指す。最終的に、これまで摩擦試験を行う以外のアプローチが採られてこなかった『境界潤滑現象』に光を当て、科学として体系化することで、『境界潤滑』の新学理の創出を図ることを目的とする。 R5年度は基油中にある添加剤の挙動と形成される境界潤滑層に焦点を当て、その構造および物性の把握に取り組んだ。具体的には、以下の内容に取り組んだ。 ①『溶ける』 X線小角散乱法(SAXS)による潤滑油中添加剤分子の構造解析:基油に添加剤分子が『溶ける』現象を境界潤滑層形成の源流と捉え、基油中での添加剤分子の構造と表面における境界潤滑層形成性の関係を調査した。 ②『吸着する』 中性子反射率法(NR)および周波数変調式AFMによる境界潤滑層の構造解析:摺動試験機構付きNRを用いてトライボロジー条件下にある境界潤滑層の構造解析を実施し、①と照らし合わせることで、基油中における添加剤の溶解構造と表面での吸着層構造との関連付けを検討した。 ③『揺らぐ』 中性子準弾性散乱法(QENS)による境界潤滑層のダイナミクス解析:中性子準弾性散乱法(QENS)を用いて、基油分子および表面吸着分子のダイナミクスを測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
R5年度は研究期間1年目であるにもかかわらず、多くの成果を創出することができた。当初の予定以上の進展により、12報の論文掲載と25件の学会発表に至ることができた。また、本チームは異なる分野の専門家で成り立っているが、チームミーティングを複数回行うことにより、活発な分野間交流を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度は、R5年度で得られた知見を基にさらに研究を推進する。具体的には、①に関しては、得られたSAXSプロファイルの解析を行い、論文化に繋げる。②に関しては、摺動試験機構付きNRを用いて、さらに複数の添加剤の挙動と効果を調査する。③に関しては、吸着層の相状態等の物理物性に焦点を当て、それらがダイナミクスに及ぼす影響を調査する。 なお、6月に公開セミナー『境界潤滑現象の解明に向けた新たなアプローチ』(オンライン開催)を、また、7月にチームミーティング(京大複合研開催)を予定しており、引き続き活発な研究者間交流に努める。
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Report
(3 results)
Research Products
(40 results)