| Project/Area Number |
23H05472
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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| Allocation Type | Single-year Grants |
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Broad Section F
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| Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
菊水 健史 麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 淳志 公益財団法人東京都医学総合研究所, 社会健康医学研究センター, 社会健康医学研究センター長 (20510598)
清成 透子 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (60555176)
宮内 栄治 群馬大学, 生体調節研究所, 准教授 (60634706)
永澤 美保 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (70533082)
石黒 格 立教大学, 現代心理学部, 教授 (90333707)
香川 秀太 青山学院大学, 社会情報学部, 教授 (90550567)
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| Project Period (FY) |
2023-04-12 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
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| Budget Amount *help |
¥193,830,000 (Direct Cost: ¥149,100,000、Indirect Cost: ¥44,730,000)
Fiscal Year 2025: ¥39,000,000 (Direct Cost: ¥30,000,000、Indirect Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥38,220,000 (Direct Cost: ¥29,400,000、Indirect Cost: ¥8,820,000)
Fiscal Year 2023: ¥37,830,000 (Direct Cost: ¥29,100,000、Indirect Cost: ¥8,730,000)
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| Keywords | 思春期児童 / Well-being / 腸内細菌叢 / 内分泌 / 社会心理 / イヌ / Well-Being / オキシトシン / 向社会性 / 犬 / コホート / コホート研究 / ウェルビーイング |
| Outline of Research at the Start |
申請者らは、ヒトとイヌが異種でありながらもオキシトシン神経系を活性化させるような共進化を経たことを見出した。この身体変化はイヌ飼育者のWell-Beingを高めると考えられる。一方、イヌの存在は、ある時空間の「場」においてヒトとヒトをつなぐ媒介効果が知られている。このことから、イヌの存在がヒトに信頼と安心をもたらし、そこから生じる向社会行動が、飼育者においては心身の変化を介した信頼関係の構築を、また「場」におけるヒトとヒトの間の信頼ネットワークを強化すると仮説を立て、本研究ではイヌの存在から創発されるヒトの信頼社会ネットワークの動態とWell-Beingの向上の関係を明らかにする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、1)イヌがもたらすヒトの身体と認知プロセスの変化を、内分泌学と社会認知科学によって解明する、2)その効果が永続的に作用する場合に生じる飼い主のWell-Bingの長期的変化を、アジア最大規模のコホート研究を用いて明らかにする、3)イヌがもたらす認知プロセスの変化が、ヒト集団における向社会性と社会ネットワークの変化に寄与するかを社会学の視点から 解き明かす、の3つの課題を設置した。1)においては、信頼」を測定できる公共財ゲームを実施した。イヌの飼い主を対象としたゲームであることを事前に犬を飼育する参加者に周知した場合、周知しない場合に比べて投資額が増加すること、また参加者の尿中オキシトシンは投資額と正の相関を示した。このことから、犬の飼育者において「イヌの飼い主であることを知る」ことが他者への信頼を高め、投資額を増やすこと、またその身体的メカニズムとしてオキシトシンの分泌量が関与する可能性を見出した。2)ではコホート参加者のデータ収集に尽力、訪問調査2000世帯を突破し、来所型調査も800人を超えた。またこれらの参加者に対して、社会的価値指向性の調査を追加で開始し、イヌの飼育の有無と向社会性、ならびに内分泌、細菌叢の網羅的データベースを構築している(2025年3月現在唾液サンプル383、糞便サンプル245)。3)においては、イヌの飼育者は同じ場所で繰り返し顔を合わせていて、お互いに顔を見れば分かる人の数が増加し、それにより地域への所属感が高まった。これらの効果が住民のWell-beingの向上に寄与した可能性を見出した。また細菌叢解析の結果、細菌叢構造(主座標分析)において、イヌ飼育者の腸内細菌叢が特徴的な構造を持つこと、また家族内会話の多少も細菌叢構造に変化があることを突き止めた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記1)-3)においてすべて計画以上の成果が得られている。一部、追加データ取得があるものの、研究機関後半の総括的なデータ解析に向けて、ほぼ体制は整った。特に2)のコホート研究において順調にサンプルが回収され、今後の解析体制が整いつつある。このデータセットが揃うことで、前人未到であった、幼少期のイヌ飼育がもたらす心理効果、Well-Beingに加え、その背景メカニズムにおいて、オキシトシン、コルチゾールなどの内分泌変化に加えて、細菌叢がどの程度関与するかが明らかになる。今後もこの目標に向かって、メンバー全員で進めていく。
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| Strategy for Future Research Activity |
2)に関しては、2025年度は夏までにコホート研究の第4調査がすべて終了する。終了した時点で、細菌叢解析と内分泌計測を開始し、年度内に500サンプルを目標に解析を実施する。並行して、1)に関しては向社会性に関する因子を抽出し、オキシトシン以外の生体分子として、コルチゾールならびに腸内細菌叢との関連解析を実施しつつ、イヌの飼育家庭と非飼育家庭において、細菌叢の類似性と社会コミュニケーションの量、質の関連を明らかにする。3)においては、日本の1地区をモデルに選択し、地域のレベル(知り合いのいる範囲)に限局した地域の社会ネットワークの質と量、さらにはその地域のイヌ飼育率や回答者のイヌの飼育の有無を独立変数として、解析を実施する。
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