Project/Area Number |
23H05481
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Broad Section H
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 健一 九州大学, 薬学研究院, 教授 (60346806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 浩孝 北里大学, 薬学部, 教授 (50255361)
平井 剛 九州大学, 薬学研究院, 教授 (50359551)
柴田 貴広 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (80447838)
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Project Period (FY) |
2023-04-12 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥203,840,000 (Direct Cost: ¥156,800,000、Indirect Cost: ¥47,040,000)
Fiscal Year 2024: ¥41,990,000 (Direct Cost: ¥32,300,000、Indirect Cost: ¥9,690,000)
Fiscal Year 2023: ¥44,720,000 (Direct Cost: ¥34,400,000、Indirect Cost: ¥10,320,000)
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Keywords | 脂質 / タンパク質 / 細胞死 / 機能解析 |
Outline of Research at the Start |
近年、酸化脂質が、細胞死や炎症反応さらに疾患誘発の原因となるなど、多様な機能が明らかにされつつある。申請者はこれまで技術開発を進め、実に465種類の酸化ホスファチジルコリンの検出に成功し、酸化脂質機能を理解するうえで質的・量的多様性が重要であることを明らかにしてきた。そこで本研究では、酸化脂質の“多様性”に焦点をあて、原因となる分子の解析・同定並びにその機能解明を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、酸化脂質が、細胞死や炎症反応さらに疾患誘発の原因となるなど、多様な機能が明らかにされつつある。そこで本研究では、酸化脂質の“多様性”に焦点をあて、原因となる分子の解析・同定並びにその機能解明を目的とし、1)酸化脂質分子構造解析、2)作用点解明、3)機能解明と制御の3点を実施項目とした。 まず、1)酸化脂質分子構造解析については、包括的構造解析を進め、現時点で3000種類を超える解析が可能となっている。また、フェロトーシス誘導時に生成する酸化脂質マーカー解析を進め、複数の刺激・細胞種を用いた場合に生成する共通の酸化リン脂質分子を2種類特定した。さらに本酸化リン脂質のLCHRMSMSを実施し、候補化合物の分子構造をある程度同定した。そこで、これら情報をもとに候補化合物の有機化学合成にも着手している。 次に、2)作用点解明であるが、昨年度までに酸化脂質が反応しうる受容体を複数特定した。また、酸化リン脂質をHPLCにて分取し、細胞応答を誘導する画分を特定している。一方、これまでにシステインと反応しうる酸化(リン)脂質の解析を進めてきたが、本研究ではさらに拡張しリジン、ヒスチジンに対する酸化(リン)脂質構造解析すべく検出プローブを合成した。現在、これらアミノ酸と反応しうる酸化リン脂質のリスト化を進めている。一方で、酸化リン脂質とタンパク質との反応についてアダクトーム解析を開始した。 3)機能解明と制御として、フェロトーシス誘導起点としてリソソームを同定した。さらに、フェロトーシス感受性、低感受性細胞における感受性の違いを明らかにし、論文投稿中である。 以上のように、すべての項目で順調に進んでおり、酸化(リン)脂質は生体内で予想以上に機能を有している可能性を示す結果を複数得ることが出来ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記概要に記載したように計画はすべて順調に進んでいる。また論文も投稿中を含め複数報告している。さらに、共同研究も積極的に進めており、プレスリリースするなど顕著な結果を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、順調に進んでおり、今後の研究の推進方策に変更はない。また海外研究者との共著論文を発表しているが、引き続き国際交流も積極的に進める予定である。
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