Project/Area Number |
23K00039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森岡 正博 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80192780)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 人生の意味の哲学 / 誕生肯定 / 現象学 / 無痛文明 / 生命の哲学 / 人生の意味人生の意味 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、人生の意味の哲学と誕生肯定の哲学を結びつけることによって、人間が生きる意味について新しい哲学的な寄与を行なうものである。この分野における最新の研究を収集し、申請者独自の視点から哲学的考察を行なっていく。「道徳的な運」や「肯定ダイナミクス」などの諸概念を結び合わせ、それに独在的アプローチからの分析を加えて、人が生きることの意味について、新しい光を当てる。研究成果は、人生の意味の哲学に関する国際学会で発表し、国際ジャーナルに投稿して刊行する。申請者の勤務大学を本テーマの研究拠点とすることを目指す。最終成果は単著書籍として刊行する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず日本で体系的に研究されていない「人生の意味の哲学」の全体像を把握して公刊するために、(1)共編著図書『人生の意味の哲学入門』(春秋社)を刊行し、(2)同書の中で「人生の意味の哲学」の現時点における概観を行なう論文2本を刊行した(「人生の意味の哲学はどのような議論をしているのか」および「人生にイエスと言うのは誰なのか?―人生の意味への肯定型アプローチ」)。また、同様の目的で学術誌『現代思想』で「人生の意味の哲学」特集を企画して、同誌で対談を行なった(対談:生きる意味を問うとき、私たちは何を考えているのか)。また、第5回「人生の意味の哲学国際会議」の報告論文集を『Philosophy and Meaning in Life Vol.5: Selected Papers from the Tohoku Conference』として編集した。さらに、研究期間中に人生の意味の哲学と現象学の内的関連性についての考察に進展があり、その副次的産物として、かねてより研究を進めていた「アニメイテド・ペルソナ」論を現象学の視点から論文「The Sense of Someone Appearing There: A Philosophical Investigation into Other Minds, Deceased People, and Animated Persona」として刊行した。また、人生の意味と現象学を直接的に結びつける視座を獲得し、ヨーク大学の研究会にて「Phenomenology of a Life Seen from within」として発表し、共同討議を行なった。この視座は本研究を大きく進める可能性をはらんでいると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
・人生の意味の哲学の概観を与える共編著図書を刊行することができた。 ・人生の意味の哲学国際会議の報告論文集を編集して刊行することができた。 ・誕生肯定の概念を人生の意味の哲学に文脈に位置付ける論文を刊行することができた。 ・アニメイテド・ペルソナ概念に関する論文を刊行することができた。 ・人生の意味と現象学の内的関連性を発想し、国際的議論をすることができた。 以上の理由によって、当初の計画を超えて研究が進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究成果を踏まえて、来年度はまず人生の意味と現象学との内的関連性について深く掘り下げていく予定である。この方向性は本研究の申請時は想定していなかったが、研究の進展によって新たに見えてきた地平であるので大切に育てていき、国際学会発表および論文刊行を目指したい。また、人生の意味の哲学と誕生肯定の関係性については引き続き理論的な考察を行ない、国際的議論へとつなげていく。とくに加害者の誕生肯定については現在英語論文を執筆中であり、来年度に投稿する予定である。来年度はモンテネグロおよびリバプールの国際学会で2回研究発表することになっている。さらに議論を深めていきたい。
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