Project/Area Number |
23K00062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01030:Religious studies-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
土井 裕人 筑波大学, 人文社会系, 助教 (80568402)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 新プラトン主義 / 日本思想 / 田辺元 / プネウマ / 経営思想 / 宗教学 / 人文情報学 |
Outline of Research at the Start |
別記の目的を達成するため、本研究は以下および関連する論点を検討する。 ・実践も含めて行われた古代ギリシアの思索が日本人によって葛藤も含みながらどのように受容されたのか ・古代ギリシアにおける理論と実践が日本における観と行にいかに対置されたのか ・宗教と哲学について日本の思想家が行った思索から今日いかに人間や世界についての統合的理解が可能なのか その上で、発展的に今日的な多様な顕れという側面を含めて多面的に考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、田辺元における新プラトン主義の受容と解釈について、神秘主義批判の観点および質料論から検討を行った。前者は専門の学会にて研究発表「田辺元における神秘主義批判と新プラトン主義-哲学と宗教の交錯という観点から-」を行い、論文としての刊行にはしばらくかかる見込である。後者は英文にて論文“Matter as a Point of Bifurcation of Platonism: Tanabe Hajime’s Interpretation of Plato’s Later Works and Neoplatonism”を公表することができた。これらは、研究代表者が従前より取り組んできた研究内容を踏まえながら、これまで先行研究で十分に指摘・検討されていなかった論点に踏み込んだものである。 また、新プラトン主義とりわけプロクロスにおいて「魂の乗り物」とも位置づけられるプネウマについて、西洋エソテリズムやニューソートと言われるキリスト教系思想を介して、日本の経営思想に間接的に伝えられた可能性について検討し、学会発表を行った。これは、従来の研究ではほとんど指摘されていないものと思われる。 このように、本課題での研究は順調にスタートし、研究実績がアウトプットされ始めるとともに、今後の研究の展開に向けて新たな論点や着想を得ることもできている。 (なお、もう1本の英語論文“Thoroughness of philosophy and return to religion in Tanabe Hajime”は、本研究課題と密接な関係はあるが、実質的にその前の年度の研究成果である。)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
新プラトン主義の田辺における受容・解釈の検討については論文2本分のアウトプットを得ており、うち1本が英文で発表済である。また、日本の経営思想への影響はおそらくこれまで全く指摘されていない論点であり、今後の展開を期待することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度の研究内容をもとに、日本の他の思想家についても検討を進めることで、いっそうの成果を得られるようにする。本報告書の作成時点で、久松真一について検討を開始し、学会発表および論文の執筆ができる見込みである。
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