近現代日本におけるテロリズムと宗教-加害/被害の両側面とメディアの議論に着目して
Project/Area Number |
23K00064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01030:Religious studies-related
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
小島 伸之 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00449258)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | テロリズム / 宗教 / メディア / 加害と被害 / 特別高等警察 / マスメディア / 暴力 / 法と宗教 / 宗教と社会 |
Outline of Research at the Start |
宗教に関連したテロ事件や、それらの事件とメディアとのかかわりについては、一定の研究蓄積は見られる一方、加害/被害の両者の立場から宗教が関連した事件を横断的かつ通史的に分析対象とした研究は少ない。 本研究は近現代日本における宗教が関連したテロリズムについて、①背景となった社会状況、②事件への行政的・司法的・立法的対応、③事件後の議論を通史的に分析することを目的とする。特に、宗教が加害の側の事例と被害側の事例を両面から取り扱うことと、事件の前後における新聞や雑誌などのメディアにおける議論の状況に着目することで、宗教とテロリズムが社会の言論状況にどのような影響を受けているのかについて明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、『特高月報』の宗教運動取締記事のデータベース化作業と、それに基づく研究会等による研究報告(計3回)行い、報告に対するリアクションに基づいて今後の研究についての基礎的整理を行うとともに、内務省警保局『特高月報』のテキスト化作業を開始した。 研究報告については、主として、従来の研究において指摘されていた特別高等警察による宗教運動・団体に対する警戒傾向・検挙対象の時期的変遷について、記事のタイトルを対象とした計量的分析によって検証することを試みた結果について報告を行った。分析の結果、従来の手作業による分析が基本的に裏付けられたほか、1937年以降、キリスト教系運動・団体への警戒が急速に高まっていくことなど、新たな知見を得ることができた。研究報告のうちの1つは、東京都立大学とシェフィールド大学による国際研究交流会において行い、報告と質疑を通じて第二次世界大戦下のイギリスにおける国家と宗教団体の関係性と日本のそれとの比較の視座を得ることができた。 また、『特高月報』の宗教運動取締に関する記事について関連研究の基礎となる情報共有のためのデータベース化及び計量分析等のため、記事全体をテキスト化する作業を開始し、1935年‐1940年分の記事についてのテキスト化を完了した。次年度以降においては、1941‐1944年分の宗教運動に関する記事のテキスト化を優先的に行い、特別高等警察による宗教運動取締記事のテキスト計量分析を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度においては、研究協力者1名の協力の下、『特高月報』の宗教運動取締記事のデータベース化作業、研究会等による研究報告(計3回)、内務省警保局『特高月報』のテキスト化作業を行った。 5年の研究機関の初年度としては、おおむね順調な研究課題の進捗状況にあると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には、当初の計画通り研究を推進していく予定であるが、次年度においては、『特高月報』の宗教運動の状況の記事のテキスト化と、基礎的な計量分析を行いつつ、近現代日本の宗教とテロリズムに関する事件のデータベース化作業を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)