The influence of Western law and the ritsuryo legal codes on the process of establishing the old Imperial House Law (1889)
Project/Area Number |
23K00097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
大川 真 中央大学, 文学部, 教授 (90510553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 公太 北九州市立大学, 文学部, 准教授 (40802773)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 皇位継承 / 女性天皇 / 女系天皇 / 皇統論 / 尊王攘夷 / 神器 / 国学 / 歴史思想 / 皇室典範 |
Outline of Research at the Start |
前近代の日本では皇位継承に関する成文法は存在しなかったが、旧皇室典範の成立以降は、男系男子の皇族のみが皇位継承権を有すると法定され、現在の皇位継承制に至っている。先行研究では、旧皇室典範の成立に果たした政治家、法制官僚らの役割について政治史、法制史からの研究蓄積がある一方で、男系男子継承主義が選択されたことの思想史的な理由や背景を問う研究はほとんど無い。本研究でとりわけ注目するのが、旧皇室典範の成立に影響を与えたヨーロッパ諸国憲法の王位継承規定や日中の律令である。ヨーロッパ諸国憲法の訳出や律令制研究の実態を解明し、当時の法制官僚が旧皇室典範に込めた皇室像、皇統論(皇位継承論)を浮き彫りにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2023年度は順調に進展した。 まず2023年度の研究成果の発表会を、北九州市立大学を会場に、2024年2月28日に開催した。発表会では、代表者の大川真、分担者の齋藤公太のほかに、九州地区の研究者が参加し、濃密な議論が展開された。大川は「江戸の歴史思想における元明・元正天皇論」と題し、日本の皇統上で唯一の母娘継承である元明・元正両天皇に関して、江戸の歴史思想家たち―安積澹泊らの前期水戸史学、頼山陽、山縣太華らの幕末思想家ら―がどのように論じているかを解明した。その成果は「江戸時代の歴史思想における元明・元正天皇論」(『奈良に蒔かれた言葉Ⅲ 近世・近代の思想』所収、 京阪奈情報教育出版、2024年)として刊行された。大川はその他に、研究論文「孝明天皇の「祈り」と尊王攘夷思想」(『アジア遊学 書物の時代の宗教―日本近世における神と仏の変遷―』 287所収、2023年)を発表し、孝明天皇による祭祀が幕末の尊王攘夷運動に与えた影響を論じた。 分担者の齋藤は、同研究会にて「西田直養の神器論と皇室典範の制定過程」と題して、小倉の国学者である西田直養の神器論を分析し、その特異性と同時代の批判を紹介した。齋藤はまた「西田直養の三種神器論とその波紋」と題して、神道宗教学会の第77回学術大会(2023年)にて研究発表を行い、東京大学附属総合図書館や筑波大学附属中央図書館で資料調査を行い、西尾市岩瀬文庫所蔵資料(池辺義象『喪祭令摘註』)調査を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
代表者である大川は研究論文2本を刊行し、分担者である齋藤は国内学会で研究発表を行い、また2箇所で資料調査を行っている。また年度末では研究成果の発表会を行い、広く近隣の研究者に参加してもらい、有益で濃密な議論を行うことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、台湾大学研究センターの協賛を得て、8月21日に台湾大学にて研究会を開催することが決定している。2024年度の研究計画は第一にこの研究会で充実した成果を発表できるよう準備していく。その他、大川は伊勢・神宮文庫での調査を6月に予定している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)