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文化資源としての伝世陶磁器3Dモデル作成の手法構築と普及

Research Project

Project/Area Number 23K00207
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 01070:Theory of art practice-related
Research InstitutionAdministrative Agency for Osaka City Museums

Principal Investigator

加藤 俊吾  地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪歴史博物館, 係長 (30291181)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 仁  地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立東洋陶磁美術館, 課長代理 (00373522)
仲林 篤史  京都府立大学, 文学部, 研究員 (30986592)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Keywords文化財3D / フォトグラメトリ / 陶磁器 / 文化資源 / 三次元データ
Outline of Research at the Start

本研究では、陶磁器の3Dデータ化に介在する主な障壁を、①釉薬等による反射発生、②3Dモデルの可視化レベル、③3Dデータ利活用にかかるノウハウ、の3点ととらえ、これらの対策を検討する。
具体的には、①に対しては簡便な反射軽減撮影方法、②には適切なテクスチャ生成のためのソフトウェアの実践方法をそれぞれ探索し、得られた手法・手順を動画などで公開することでその普及を図る。また③については、代表的なWEBサービスの中からいくつか取り上げ、3Dモデル公開における標準的な表示設定などを提案する。①は2023年度、②は2024年度で進めていき、最終年度には③を実施する。

Outline of Annual Research Achievements

今年度は高反射素材からなる陶磁器の撮影セットの試行と撮影データの処理に関する検証を実施した(研究計画のタスク1およびタスク3)。さらに、近年活況を呈している機械学習を用いた生成技術の検証を試みた(同タスク2)。
撮影セットの探索は、①陶磁器サンプルおよび撮影機材を購入し、②複数のセットパターンで撮影、③それぞれをフォトグラメトリソフトによって比較検証する、というステップによって実施した。結果としては、万全な撮影データを取得するための撮影設定を確定するには至らなかったが、比較的良好な撮影データを生成するセット構成についてはいくつかの見通しが得られた。
また、①異なるフォトグラメトリソフトでの3Dデータの比較検討、②画像編集ソフトによる加工が3Dモデルの生成に与える影響の2点について比較検討を行った。結果、①の比較では、陶磁器を撮影した写真群におけるフォトグラメトリソフト間のアラインメント処理精度や内部アルゴリズムに起因する3Dモデルの特性を確認した。②の比較においては、生成されるタイポイント数の差やそれに起因するとみられる3Dモデルの形状の差異を確認した。最後に①と②の比較から、ソフトウェアの特性による差は、撮影画像の加工によって得られる差よりも大きいと結論づけた。
また、機械学習を用いた自由視点映像の生成技術について、同一の写真群を用い、複数のアプリを選択して処理を実施した(タスク2の先行着手)。結果、既に知られるように、当該技術は屋外または屋内空間の記録には一定の成果を得ることができるが、陶磁器をはじめとする有形文化財へのアプローチとしては、現時点では実用的な水準には達していないことを確認した。
なお本研究課題において実施した内容の一部は、所属機関での市民向け公開講座で紹介した[加藤『令和5年度なにわ歴博講座:文化財3Dデータ化の最新事情と課題』(2023年11月19日実施)]。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

良好な撮影データを得ることにはいまだ到ってはいない。原因としては高反射素材であることに加え、撮影サンプルの胎色が白色であることが強く作用していた。中国・朝鮮半島系の輸入陶磁器では白色を帯びる個体が多いためこうしたサンプルをセレクトしたが、実際の伝世品陶磁器の場合、器面の状態によってはモデリングが成功する可能性もあると考えられる。どのような条件下で成功/失敗するのかのデータを積み上げる必要がある。また、こうした進捗にあっても、今回試行した偏光フィルムの使用が奏功していることが確認できた。撮影方法をよりブラッシュアップすることで改善が期待できる。また、研究計画でもうたっているように、ポストプロセス側からのフィードバックにおいて、撮影環境および撮影データ上での反射度合いの可用範囲(ラティチュード)の確認が出来れば、反射の許容範囲も割り出せると思われる。
他方、機械学習による3Dモデリングは用途次第では十分活用可能な手法であるが(例えば公開・広報目的での軽量モデル)、最終的に同手法が陶磁器3D化のベストソリューションになるとは考えにくい。ただし同分野は現在もなお進化を続けていることから引き続き導入・試行していく必要がある。

Strategy for Future Research Activity

まず、良好な撮影データ(フォトグラメトリのソースデータ)を得るためのセット構成が確定できていないことから、撮影セット模索(タスク1)を継続する。特に交差偏光など、フォトグラメトリ処理を難しくする表面の反射等を抑える撮影方法について検討を行う。
これと並行して、当初の予定通り、ポストプロセス段階での三次元データの加工に関する検討を進めていく(タスク3・4)。具体的には、撮影された写真群から生成される三次元データのうち、表面の材質(マテリアル)の再現処理について、生成されたテクスチャ画像を対象に物理ベースレンダリング等の技術を活用しながら、適切な手法の検討を行う予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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