Project/Area Number |
23K00232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺田 鮎美 東京大学, 総合研究博物館, 特任准教授 (50466869)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 植物芸術学 / アートサイエンス / 植物画 / 植物模型 / 植物標本 / ミュージアム / 文化資源 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、芸術と科学を融合させた「植物芸術学(Botanical ArtScience Studies)」という新たな芸術学のアプローチを展開する。「アートサイエンス」性が既に認知されている植物画に加えて、植物学に関係する模型や植物をテーマにした芸術作品等、科学の正確性と芸術の審美性を兼ね備えたオブジェクト(有形物)とその制作に関わるプログラム(無形の知識や技術)に光を当て、特徴を明らかにする。そして、これらの植物資料について、ミュージアムにおける収集及び情報蓄積の方法論(アーカイヴ化モデル)/展示及び将来の科学的研究や芸術創造への活用の方法論(文化資源化モデル)の構築を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、芸術と科学を融合させた「植物芸術学(Botanical ArtScience Studies)」という新たな芸術学のアプローチを展開することを目的としている。今年度は、本研究テーマに取り組む初年度として、芸術と科学を融合させた「アートサイエンス(ArtScience)」という新たな考え方として近年注目を集める概念について、文献調査を通じて整理を行った。これについては、世界のサイエンスミュージアム関係者が集まる学会(ARTEFACTS XXVIII)にて、口頭発表を行い、国際的に広く専門家からの助言や関連情報を得ることができた。また、今年度は、アートサイエンス性を特徴とした、国内外の植物資料の事例調査に着手した。海外事例では、植物模型のアートサイエンス性が既に認められた模範例として、英国キュー王立植物園の蘭のワックス模型(19世紀後半制作、2005から2010年に現代美術家の協力を得て修復)について、合計20点を熟覧し、その保存と活用の課題について、コレクションキーパーへの聞き取りを行なった。また、アートサイエンスの植物資料を、展示や将来の科学的研究・芸術創造に活用していく方法論の検討を進めるために、東京大学総合研究博物館所蔵のラン科植物の植物画および植物標本を例に、植物画や植物標本のアートサイエンス性を考察した。さらに、それらの植物画および植物標本との比較考察のために、海外事例として、台湾国立大学図書館所蔵の20世紀初頭に制作されたラン科を描いた植物画や、同大学植物標本室所蔵のラン科植物標本の調査を行なった。今後は、これらの植物画や植物標本を、本研究の成果発表として位置付けられる展示企画にどのように取り入れていくかについての検討を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の中心となる文献調査・事例調査ともに一定程度進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の範囲に含めた展示企画の立案について、実現の目処が立てられたため、関係者に協力を仰ぎながら、計画を進めていく予定である。
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