Project/Area Number |
23K00245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
秋野 有紀 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30708590)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 文化振興の思想 / 米国 / ドイツ / 音楽家 / 19世紀 / 文化芸術固有の価値 / 米独文化政策 / カーネギー・ホール / 加賀藩前田家の文化振興 / 文化国家論 |
Outline of Research at the Start |
文化振興の背景には、民間によるものであれ、政府によるものであれ「文化固有の意義や価値」を尊重する姿勢があるのだろう、という想像は容易につく。けれども、それは今日ではある種疑いのない「前提」となっているものの、いつ、どのような過程で形成されてきたのかという点は明らかにされていない。 本研究は「文化芸術の固有の意義と価値」が、文化政策・振興と結びつけられていった過程を、その系譜の一つに「文化国家」があるとの仮説を立て、まずは米国、日本、ドイツを例に共通点や類似点を抽出し、明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、文化振興における「文化芸術固有の価値」の思想的系譜と相互影響を、「文化国家」をキーワードとして、明らかにすることを目的としている。「文化国家」とは、経済的成功や財産の有無よりも、芸術や文化を理解し内面を磨く人間の方が「高尚」であるとして、国家に、芸術や文化、教養・学問に対する尊重と積極支援を要請する国家理論で、19世紀後半までにドイツで確立した。 民間寄付型文化振興で知られる米国は、政府予算型文化政策を行うドイツとは真逆の「型」に分類される。こうした定説はあるものの、米国の文化寄付の萌芽期には、ドイツの「文化国家」思想からの影響があったという仮説を立て、本年度は、ドイツで入手可能な史資料を収集し、その仮説を検証することに努めた。 具体的には、ミュンヒェンとヴァイマルの資料館で、ドイツからアメリカに移り住んだ音楽家一家と、欧州で活躍していた音楽家との交流を辿り、一次資料(手紙原本)と新聞資料を収集した。手紙での具体的なやり取りについては、思想というよりは、次の演奏会への楽譜の提供の催促や予定の確認、他の楽団との勢力争いなど、かなり現実的で個人的な内容が書かれているものも多く、その点は想定外であった。そのため、内容の選別に時間がかかっているが、確かに当時の音楽家たちの生活の実情を垣間見る意味では、副次的な資料として、こうした内容も貴重な情報には違いないため、全体的な文化政策や文化振興の背景を考える上での資料として活用する方向で、新たな論点として検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手紙や新聞資料が一か所にはまとまっておらず、アクセスの難しい自治体に保管されていることが渡独後に判明した分については、今年度は収集できなかったが、想定していた場所の資料については、保管数は少なかったものの、複写できた。 手紙が、古い筆記体で書かれており、自分でほとんど解読できないことを懸念したが、研究仲間が紹介してくださった研究者の方に解読いただくことができたため、おおむね順調に進展していると言えると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、米国に保管されている資料を収集し、同時に日本の歴史をたどる史資料も収集する。また、資料の年表化を行い、前後の事実関係で錯誤が生じないよう、少しずつ記録を精密化することに努める。
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