• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

〈曽我物語絵〉の生成・展開・享受と説話表象創成の研究―地域資料による文学史の構築

Research Project

Project/Area Number 23K00285
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 02010:Japanese literature-related
Research InstitutionDoshisha Women's College of Liberal Arts

Principal Investigator

宮腰 直人  同志社女子大学, 表象文化学部, 准教授 (50759157)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 彰  立教大学, 文学部, 教授 (40287941)
南郷 晃子 (中島晃子)  桃山学院大学, 国際教養学部, 准教授 (40709812)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywords曽我物語 / 地域資料 / 絵巻 / 奈良絵本 / 幸若舞曲 / 奈良絵本・絵巻 / 説話 / 文学史
Outline of Research at the Start

本研究では、未だ本格的な考察がなされていない『曽我物語』の絵巻や絵本について、その表現分析を試み、享受の様相を明らかにすることを目的とする。島津家旧蔵『曽我物語絵巻』(二十四巻)と米沢置賜地域に伝来した、奈良絵本『曽我物語』(二十五冊)を中心に調査研究を推進する。また、『曽我物語』の絵画化・視覚化を地域資料との接点で考察することによって、文学・説話研究に立脚した物語絵画論を試行する。さらに表象文化研究の視座から諸資料を検討することで、新たな文学研究の方向を探り、広く人文諸学に寄与することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

当初の計画通り、〈曽我物語絵〉関連の絵巻を調査を実施することができた。本研究の柱として掲げている大名家旧蔵絵巻について、幸いにも所蔵先の許可を得て、学会未紹介の新出本を研究メンバー全員で調査させていただくことができたことは成果の一つである。この新出資料の調査に伴い、大阪大谷大学図書館所蔵絵巻・絵本他を調査した。特に奈良絵本の『夜討曽我』を熟覧できたことは、〈曽我物語絵〉の享受研究にあたって様々な手がかりを得ることにつながった。また、地域資料については、愛媛県立図書館伊予史談会文庫を調査させていただき、曽我物語関連説話伝承について成果を得ることができた。地域資料を説話表象研究の視座から検討するのが本研究のもう一つの柱だが、首塚への着目をはじめ、地誌や絵馬といった他の地域資料の調査分析にも活かしうる視座を共有でき、今後の研究推進につながる調査となった。
成果としては、研究分担者の鈴木彰が、中近世移行期の薩摩藩士・伊地知太郎兵衛の「覚書」を精緻に読み解く論考を公表した。鈴木は薩摩の地で、幸若舞曲享受があったことを新出資料を紹介しながら、意欲的に解明してきたが、本論もその一環をなす。〈曽我物語絵〉の享受解明には、幸若舞曲の芸能史的展開への着眼が不可欠だが、鈴木が論じた資料は、絵巻の制作や享受の基盤をなす薩摩の文化環境を伝え、本研究にとって大きな成果であると考えられる。研究分担者の南郷晃子も地域資料を活かした論考を公表予定で、本研究の推進に寄与する成果をあげることができた。〈曽我物語絵〉の諸相と地域資料の言説、双方に目配りをしながら、次年度以降も実りある共同研究を推進したい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通り、23年度は『曽我物語』関連の絵巻を調査し、検討を重ねることができた。調査の過程で、学会未紹介の新出の絵巻にも遭遇した。今後従来知られている絵巻群との諸本との対照を本格的に進めていく予定だが、本研究を推進する上で貴重な資料となることが見込まれる。また、地域に伝来する資料についてもフィールドワークを実施し、共同研究者間で問題認識を共有することができた。次年度以降に繋がる調査研究と成果発信ができたため、おおむね順調に進展していると判断する。

Strategy for Future Research Activity

すでに調査をさせていただいた新出絵巻の解明を軸に研究を推進していく。〈曽我物語絵〉に関する調査リストを充実させながら、調査を継続する。また、共同研究の過程で地域に根ざした曽我兄弟や虎御前に関する言説を収集し、それらを研究メンバーで分析するという課題が見えてきた。地域資料による文学史の構築という本研究のテーマを見据えながら調査を推進する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (4 results)

All 2024 2023

All Journal Article (4 results)

  • [Journal Article] 「「鉄炮記」を文芸として読む」2024

    • Author(s)
      鈴木 彰
    • Journal Title

      『西之表市史 上巻』

      Volume: 上巻 Pages: 541-546

    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Journal Article] 鈴木彰「文之玄昌が接した幸若舞曲の興行――『南浦戯言』所収「法師弁慶与炎魔王問答記」をめぐって――」2024

    • Author(s)
      鈴木 彰
    • Journal Title

      松ヶ岡文庫研究年報

      Volume: 38号

    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Journal Article] 「米津玄師「死神」考2024

    • Author(s)
      南郷晃子
    • Journal Title

      『なぜ少年は聖剣を手にし、死神は歌い踊るのか―ポップカルチャーと神話をめぐる17の視点―』

      Volume: ー

    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Journal Article] 中近世移行期を生きた在琉薩摩藩士伊地知太郎兵衛の「覚書」を読む2023

    • Author(s)
      鈴木 彰
    • Journal Title

      日本文学

      Volume: 72巻5号 Pages: 2-14

    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi