Project/Area Number |
23K00324
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
掛野 剛史 武蔵野大学, 文学部, 教授 (00453465)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 菊池寛 / 文藝春秋 / メディア / 雑誌 / 出版 / 文学 / 戦時下 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本の代表的な出版社である文芸春秋社(現 文芸春秋)と、その社長であった菊池寛(1888~1948)の戦時下(1937~1945)における活動に着目し、文芸春秋社の出版社としての展開と、菊池寛の作家、言論人としての活動を併せ見ながら、戦時下においてメディアと作家がどのような関係にあり、どのような言説空間を創出したのかを主に書誌的なアプローチによって明らかにしていくものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度(2023年度)は本研究を遂行するための基盤づくりを中心に活動した。 具体的には、まず、香川県高松市の菊池寛記念館をはじめとした文学館、図書館での資料調査を行った。菊池寛記念館には2023年7月8~9日にはじめて訪問し、また香川県立図書館でも資料調査を行い、研究の足掛かりを得るとともに、戦前に香川県立図書館に存在しながら戦災で焼失した「菊池寛文庫」についての情報を得ることができた。日本近代文学館では2023年6月30日に原稿の調査を行った。いずれも短時間であったため、十分な調査を行うことができなかったが、「菊池寛文庫」については、この後も継続的に国会図書館等を利用して情報の収集に努め、データを蓄積し考察を行うことができた。結果的に2024年度の成果とはなるものの、菊池寛記念館が編集発行する『文芸もず』に関連の論考を執筆、掲載することができることとなった。 またあわせて、菊池寛作品の舞台となった地域への現地調査(フィールドワーク)も行った。京都は2023年9月2~3日、軽井沢は2024年2月18~19日に行い、実際に作品の舞台や跡地を体感するとともに、本研究にかかわる基礎的な情報を得ることができた。 また、雑誌などの出版物については、所蔵する雑誌データの入力を行い、欠号の把握を行うとともに、継続的に文芸春秋社発行の雑誌の入手に努め、全体像を把握することが可能になった。こうした成果により、次年度以降の研究計画を具体的に構想することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度(2023年度)については、研究の1年目ということで、本研究遂行のための基盤整備の期間として位置づけられる。公開された研究成果という意味ではないものの、「研究実績の概要」に書いたように、次年度以降の研究成果につながる基礎的な情報収集などを行ってきた。実際に次年度以降の研究成果につながっているものもあり、今後の進展が期待される。 以上のことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度(2023年度)で得た研究基盤を足掛かりに、より研究を深めていきたい。 具体的には、まずは各文学館での菊池寛資料調査を行い、特に戦時下の菊池寛と文芸春秋社の問題について考察するとともに、文芸春秋社の出版物を流通や販売の側面からも考察していきたい、 同時に基礎的な研究基盤については、まだまだ足りない点もあるため、今後も資料や情報の収集に努め、さらなる研究の足掛かりを築いていきたい。
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