Project/Area Number |
23K00351
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
齋藤 一 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (20302341)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 英語青年 / The Rising Generation / The Current of the World / 冷戦 / 文化政策 / 英米文学 / イギリス文学 / アメリカ文学 / 核 |
Outline of Research at the Start |
1950年代から60年代という冷戦初期から中期にかけて、「核」の軍事・平和利用に邁進していたイギリスやアメリカでは、多くの作家が「核」をテーマとして作品を発表した。こうした作品を即座に知る立場にいた日本の英米文学者たちは、核災害の当事国の研究者としてどのように応答したのか。本研究は雑誌『英語青年』の記事を検討することで、当時の日本の英米文学者たちの社会貢献のあり方を浮き彫りにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5(2023)年度の研究実績の概要は以下のとおりである。(1)2023年6月に韓国の大邱市で開催されたAAS-in-Asia 2023に参加し、齋藤がオーガナイザー兼司会を務めたパネルで、ジョン・ハーシー『ヒロシマ』の原著を日本の大学で英語の教科書として使用するというGHQの計画に賛成した、アメリカ文学者・翻訳者の野崎孝について研究発表をおこなった(英語)。(2)本研究取得に向けた予備的調査の中で、広島で活躍した英文学者・詩人の大原三八雄についての興味深い資料を発見し、2024年2月の筑波大学比較・理論部学会年次大会において研究発表をおこなった(日本語)。(3)英米文学・英語学・英語教育関係者にとって非常に重要であった雑誌『英語青年』(まだ電子化されていない)のバックナンバー(1953―1955年)を一橋大学附属図書館にて閲覧し、広い意味で「核」「広島」「長崎」「ビキニ」といったキーワードを含む記事を探し出し、必要に応じて複写を取るなどして収集した。資料の整理と分析は現在進行中であり、令和6(2024)年度中に論文として発表する予定である。現時点では、以前研究した『英語青年』の1945年から1952年のバックナンバーにおいてはジョン・ハーシー『ヒロシマ』(1946年)、ハーマン・ハゲドーン『アメリカに落ちた爆弾』(1946年)、オルダス・ハクスリー『猿と本質』(1948年)などの作品を紹介する記事があったが、1953年から1955年のバックナンバーには「核」をテーマとした作品についての言及がほとんどないことに注目している。(4)一橋大学附属図書館には雑誌『英語青年』と同時期に人気があった、英語英米文学に関するトピックを紹介していた『The Current of the World』という和文雑誌も所蔵してあり、この雑誌と『英語青年』との比較も可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主たる調査の対象である雑誌『英語青年』のバックナンバー(特に1952年以降)は一橋大学附属図書館に比較的そろっており、調査自体はスムーズに行うことができた。ただし、電子化されていない雑誌の複写の整理や分析には時間がかかるため、令和5年度中に、年度内の調査の成果を論文にまとめることはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6(2024)年度は、雑誌『英語青年』のバックナンバー(1958年から1965年)を閲覧し、「核」関連記事は適宜複写をして整理し、分析することを主たる研究方針とする。また、令和5(2023)年度の調査の成果を論文として発表するが、この論文には令和6(2024)年度の調査結果についても記述することを検討する。また、一橋大学附属図書館に収蔵している、英語英文学関係トピックを扱った雑誌『The Current of the World』についても比較対象のため閲覧調査することも検討する。
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