Project/Area Number |
23K00399
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
霜鳥 慶邦 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 准教授 (10400582)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 第二次世界大戦 / 記憶 / ダンケルク / コモン / 広島 / ブレグジット / COVID-19 / ダークツーリズム / イギリス文学 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、21世紀イギリス文学における第二次世界大戦の表象(主にダンケルク、ナチズム、広島、長崎、難民、収容所など)の集中的かつ包括的な分析を通して、第二次世界大戦の記憶が今世紀の様々な事象(9/11テロ、アフガニスタンとイラクへの侵攻、移民・難民問題、欧州ポピュリズム現象、ナショナリズム現象、ブレグジット、新型コロナウイルス・パンデミックなど)との関係の中で多様なかたちでアップデート(継承・再考・発掘・変容)される様子を明らかにすることに取り組む。同時に、本研究は、将来的に研究の射程をグローバルな規模へと拡大していくための長期的なプロジェクトの基盤構築という意味をも有している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の主な成果として、次の3つが挙げられる。 1. 英国詩人Andrew Motionが2008年に広島と東京を舞台に創作した2編の詩について論文を執筆した。論文では、戦争の記憶研究、(ダーク)ツーリズム研究、日本表象研究の成果を踏まえながらMotionの詩を読解することで、日本のナショナルな枠によって構築・継承されてきた広島の記憶とは異なる広島表象・日本表象の特徴とその意義を明らかにした。原稿は、近年中に出版予定の論集に掲載予定である。 2. Ali Smithの四季四部作について、第二次世界大戦の記憶、Brexit、COVID-19の相互関係に注目しながら分析し、さらにMichael HardtとAntonio Negriが提唱する〈共〉(コモン)の可能性を探究した。その成果を、日本英文学会関西支部第18回大会で口頭発表した(発表名「アリ・スミス四季四部作における〈共〉(コモン)の可能性」)。本発表は、Brexitの時代、コロナの時代における第二次世界大戦の記憶の今日的アクチュアリティを明らかにすると同時に、Ali Smith文学に〈共〉(コモン)の可能性を見出した点で、学術的意義に富む成果であると考えている。 3. ダンケルクの戦いをテーマとする複数の文学作品・映像作品・社会的言説の比較分析を行い、21世紀における「ダンケルク神話」の諸相について考察した。主な考察対象は、Ian McEwan, Atonementとその映画版、Lissa Evans, Their Finest Hour and a Halfとその映画版、映画Dunkirk、映画Darkest Hour、映画Churchillである。本格的考察のための基盤を固めることができたので、次年度、さらに作業を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初設定した計画を進め、論文原稿と口頭発表のかたちでまとめることができたので、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、Ian McEwanの小説Atonementについての研究を進め、論文にまとめる。さらに、21世紀における「ダンケルク神話」の諸相についての考察をさらに進め、その成果をまとめる。夏に、ダンケルクにて現地調査を行い、研究の実証性を強化する予定である。
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