現代日本文学の地理的分布と風土に関する研究の国内外への発信及び国際日本学への応用
Project/Area Number |
23K00466
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02050:Literature in general-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
酒井 信 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (90439232)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 現代文学 / 比較文学 / 文芸メディア論 / メディア史研究 / 文化人類学 / メディア文化論 / 集合的記憶 / 再帰的に見出された風土 |
Outline of Research at the Start |
本研究は平成元年以後に刊行された現代小説を分析対象とし、風景均質化が進み、ショッピングモールやチェーン店が普及し、中心市街地が空洞化してきた「現実感」を前提として、現代的な土地や風土との関りを描いた作品を研究対象とする。近年、土地と人間の関わりを再考するような現代小説が人気を集め、時に「聖地巡礼」を行う旅行者が現れるほど人気を獲得している。本研究では、風景の均質化と過疎化が進行する現代日本で、土地と人間の関わりを描いた現代小説について網羅的な調査・分析を実施する。日本の地方を舞台にした「知られざる現代文学の名作」を見出し、再評価することも主要な研究課題である。
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Outline of Annual Research Achievements |
初年度は「現代日本文学の地理的分布と風土に関する研究の国内外への発信及び国際日本学への応用」の研究において、日本の現代小説の英語圏における受容の現状を知ることに重点をおいた研究を行った。この成果として、2024年1月5日に日本学の国際学会であるJapan Studies Association Conferenceで、An analysis of contemporary literary works set in Japan's regional cities and countrysideという発表を行った。 発表はアメリカ合衆国の研究者を中心に好評であり、「現代日本文学の地理的分布と風土」に関する研究への関心は相対的に高かったと判断できる。Japan Studies Association Conferenceは日本学に関して、アメリカ合衆国で最大の学会であり、上記の発表や学会への参加を通して、日本の文化に関心の深い研究者と十分な交流ができたことも大きな収穫であった。JSA(Japan Studies Association)での英語による発表、議論への参加、世界各国の研究者とのネットワーキングは、国際日本学と関係の深い本研究において重要なものであったと判断できる。また本研究課題における英語による研究成果の発信という意味でも重要な発表であったと判断できる。 また欧州において日本の現代文学の受容に関する調査を行い、現代日本のサブカルチャーへの関心が高い現状を踏まえ、日本の現代文学への関心を高める方法論について実地調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は「現代日本文学の地理的分布と風土に関する研究の国内外への発信及び国際日本学への応用」の研究において、2024年1月5日に日本学の国際学会であるJapan Studies Association Conferenceで、An analysis of contemporary literary works set in Japan's regional cities and countrysideという発表を行った。現時点で、2024年7月にニュージーランドのカンタベリー大学他で開催される国際メディアコミュニケーション学会(IAMCR)において、Exploring inclusion of minorities in contemporary Japanese literature and visual worksという発表を行うことが決定している(査読通過済)。IAMCRはユネスコと関係の深い歴史ある国際学会であり、倍率の高い査読を通過したこともあり、本研究課題は「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、上述の国際メディアコミュニケーション学会(IAMCR)の発表題目である、Exploring inclusion of minorities in contemporary Japanese literature and visual worksに関する研究に注力し、「現代日本文学の地理的分布と風土に関する研究の国内外への発信及び国際日本学への応用」における「研究の国内外への発信」について、発表内容をもとにした論文を書くことに力を入れる。また「国際日本学への応用」についても、他国の研究者からのフィードバックや、ディスカッションの内容を踏まえながら、国際学会発表の内容を検証し、発展させていく。国内においても「現代日本文学の地理的分布と風土」に関する理解を深めるフィールドワークを実施する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)