談話内挿話のマルチモーダル・データベース構築によるジャンル特性、再現性指標の分析
Project/Area Number |
23K00472
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
甲田 直美 東北大学, 文学研究科, 教授 (40303763)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 自然談話 / 体験談 / 再現性 / 虚構性 / 社会言語学 / 語り / 物語 / 談話標識 |
Outline of Research at the Start |
相互作用のある自然談話で生じた過去の体験談、うわさ、ゴシップ、再演といった挿話の非圧縮音声と映像を切り出し、マルチモーダルなデータベースを構築し、再現性指標の分析を行う。証拠性および情報のスタンス、遠近を表すために用いられる言語標識は、過去に生じた、あるいは架空の事態のリアリティの増減に用いられることがある。挿話の再現性、虚構性、演出効果について、聞き手との相互作用の中で実証的に解明する。これらの指標は、統語、韻律、身体描写を含む多層的マルチモダリティのなかで使用されており、談話の中で実現する際の音調、持続時間、パワー値等の音声情報のバリエーションや、身体動作を含め、解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、相互作用のある自然談話で生じた過去の体験談、うわさ、ゴシップ、再演といった挿話の非圧縮音声と映像を切り出し、マルチモーダルなデータベースを構築し、再現性指標の分析を行うというものである。証拠性および情報のスタンス、遠近を表すために用いられる言語標識は、過去に生じた、あるいは架空の事態のリアリティの増減に用いられることがある。挿話の再現性、虚構性、演出効果について、聞き手との相互作用の中で実証的に解明する。 今年度は、うわさ、怪談、超常現象などのにわかには信じられない話を人々はどのように語るのかをビデオデータと転記ともに収集した。ある意味非科学的なこれらの話は、自身の常識を疑われる可能性があるが、どのように語り手に接近し、そしてどのように証拠性を扱っているかという観点から考察した。語りの中で様態や当時の発話等を引用する場合があるが、どのような標識で実現され、どう体験を語っているのか、考察のためのデータベースを構築中である。引用の標識には直接過去に話された発話を再現するものも、様態をあたかもそのような状況が生じたように創作したかのように再現するものもある。従来、引用句創作説とされてきた現象を含め、引用がより詳細な証拠性の提示である場合と、その逆に、不確かで自身の見解と一線を画した、距離を置いた場合を包括的に取り上げる。さらに、物語などのフィクションの虚構も含め、ジャンルと証拠性との関わりについて検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍が明け、会話データの収集をすることができた。対面学会も増え、交流が再開した。インターネット上でも打ち合わせを行ってきたが、国際学会で発表し、対面でデータのやり取りが可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
怪談や噂話など、通常の会話データに含まれないデータを採取したい。ジャンルと再現性とのかかわりについて、人々がいかに魅力的に語りを遂行するか、実証的に検討する。幅広く見ごたえのある語りを収集する。テレビ等のメディアに見られる語りもデータとしては収集している。しかしこれらは、著作権の関係上、音声や映像をデータベースに入れることはできず、個人内での視聴に留まる可能性がある。引用内でのコードスイッチングから話者のアイデンティティ、価値観に迫ることができると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)