A Study of Expressions of Time in Mainland Southeast Asian Isolating Languages
Project/Area Number |
23K00520
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
峰岸 真琴 東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (20183965)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 玲子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40282777)
上田 広美 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (60292992)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | 東南アジア諸語 / 時の表現 / タイ語 / ラオス語 / カンボジア語 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、東南アジア大陸部のタイ語、ラオス語、カンボジア語について、「時の表現」の総体を明らかにすることである。 従来のテンス・アスペクトの研究では、主に動詞と助動詞を対象とした研究が行われてきたが、本研究ではテンスを持たない孤立語について、名詞、動詞、副詞・助動詞などの意味関係に加え、終助詞・接続詞、後続文についても網羅的な分析を行うことで、「時の表現」の全体像の解明を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の研究環境の整備のためコンピュータをそれぞれ購入した。また研究対象言語であるタイ語、ラオス語(ラオ語)、カンボジア語(クメール語)の時の表現についての研究を進めた。 タイ語については、小説コーパスの会話部分を中心として、主として動詞前に現れる連用詞と助動詞の分析を行った。本年度は「未然」の表現に関わる助動詞(未然)および連用詞(まもなく)を中心に分析を行った。これら連用詞には、空間移動を表す動詞(行く)、(来る)が具体的な移動を意味しない場合を含めて考察する必要がある。このうち「行く」については一種の条件設定を意味する場合があることが判り、引き続き分析を行うことにした。 クメール語の時の表現研究の準備として、例文検索用コーパスを作るためのクメール語テキストとしてエッセイの執筆を依頼し、内容の調整を行った。また、テーマの一つであるクメール語の連用詞の一つについて調査した結果を発表した。 ラオ語現代小説や台本のデータをもとに、どのように「時」を表すのか、何をもっていつのことだとわかるのか、という点から主に文頭と文末に着眼してコンサルタント調査を行った。またラオ語のゼロ主語について分析した結果を発表した。 研究の理論的な面を深化させるために、本科研のテーマであるテンスのない孤立語の時間表現と、テンスのある西洋語との文構成および発話の表現の比較研究を進めている。初年度はタイ語と、テンスがあるとされる日本語との比較研究から着手した。その過程で主観的視点と客観的視点という2つの視点を提案し、両視点から見た時間および出来事の表現の比較に関する口頭発表・講演を行い、その結果をまとめた論文を2本執筆した。この論文は出版社から共同著作物として2024年度中に刊行される予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施の初年度にあたり、分析用のコンピュータの購入やコーパスの準備などの作業を進め、研究実施のための環境が整った。実施に当たってはオンラインでの打合せとともに、研究分担者の進めている作業内容や研究成果物ををオンライン資源の形で保存、更新することで、研究推進上の連携を円滑に行っている。以上のことから、当初計画した初年度の研究の進捗はおおむね順調に進展していると評価した。 一方、研究の理論的な面を深化させるためには、孤立語と文法的テンスのある言語との対照研究を進めることも重要である。これについては主観的視点と客観的視点という2つの視点を提案したことは重要な成果であり、今後の研究の進展に資するものと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
実施計画に従い、動詞よりも前に置かれる助動詞や時と様態の副詞を含む連用詞と動詞の語義的意味の関係性を中心に分析する。従来のアスペクト研究では、「未然、将然、進行」などを表す助動詞類の分析が行われてきた。本研究では、動詞の前に現れる連用詞のうち、「依然として」「たった今、着手したばかり」「まもなく」などの副詞類についても、それらの表す時の表現について分析を行う。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)