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大型電子コーパスを用いたドイツ語派生接辞の通時的研究

Research Project

Project/Area Number 23K00532
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 02060:Linguistics-related
Research InstitutionMusashi University

Principal Investigator

黒田 享  武蔵大学, 人文学部, 教授 (00292491)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywordsドイツ語史 / 語形成 / 形態論 / 古高ドイツ語 / 初期進行ドイツ語 / 接辞 / 派生 / ドイツ語 / 通時言語学
Outline of Research at the Start

本研究では,ドイツ語史全体において派生接辞体系がどう変化してきたかという問いに答えるため,大型電子コーパスを用いて古高ドイツ語期から現代までのドイツ語の様々な派生接辞の分布を捉え,その通時的変遷を追跡する。全体として計量的調査を重視しつつ,古高ドイツ語期の派生接辞の機能と派生接辞の語用論的機能の変遷を捉えることに特に着目する。また,一般言語学的・言語類型論的観点からドイツ語以外の言語との比較も行う。

Outline of Annual Research Achievements

古高ドイツ語の動詞用例を採集し,動詞派生接辞の基本的性質(語源など)・文法的機能・語用論的機能について基礎的調査を行った。その際,先行研究や既存の用例データベースを活用しつつ古高ドイツ語大型電子コーパスを用いた。
文法的機能に関する調査の過程で動詞接頭辞が動詞からの名詞派生の実現条件に影響を及ぼす可能性が判明したことから,中高ドイツ語から初期新高ドイツ語を経て現代ドイツ語に至るまでの動詞からの名詞派生の分布についても調査を行った。古高ドイツ語から中高ドイツ語にかけてこの機能を主として担った接尾辞-unga・-idaの分布については特に重点的に調査を行い,その成果について国内外における2件の口頭研究成果発表を通じて関連分野の研究者と議論を行った。また,1件の研究論文を発表している。これらを通じ,動詞から名詞を派生する様々な要素の相互関係の中世期ドイツ語における通時的変化を捉えると共に,後続する研究の足掛かりを得た。
語用論的機能の調査においてはテキストタイプ分類を用いた概略的な分析を行ったが,調査対象とした古高ドイツ語のテキストについてはジャンルが限られていたことから動詞派生接辞の機能との関連では新たな発見には至らなかった。しかし,国外の研究協力者との議論を踏まえ,言語作用域を踏まえた分析の着想を得た。これを検証するため,語用論的環境からの影響がより明確であると予想できる形容詞からの名詞派生について,初期新高ドイツ語大型電子コーパスを用いた予備調査を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和5年度は古高ドイツ語の動詞派生を中心に調査を進める計画であったが,それに関連した調査を踏まえて名詞派生に関する2件の口頭研究成果発表と1件の研究論文発表ができた。名詞派生に関する調査は年度当初計画にはなかったものだが,令和7年度に計画していた研究の部分的先取りと位置付けられるものである。また,これに関連して現代ドイツ語に至る変化の過程を捉えるために中高ドイツ語・初期新高ドイツ語の調査も行ったが,この研究も令和7年度に予定していた。そのため,研究計画全体の進捗が妨げられたとする必要はないと考えられる。
特に10月に国外で行った研究成果発表の場では中世ドイツ語テキストの語用論的分析手法について詳細な意見交換を行うことができ,研究計画を進める上で得るものが多かった。本研究の今後の進行に関しても援助が得られることにもなり,今後の研究がより順調に進むことが期待できる。そのため、「おおむね順調に進展している」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

今後はまず令和5年度の研究を踏まえ,大型電子コーパスを用いて中高ドイツ語,初期新高ドイツ語,現代ドイツ語の動詞用例データベースを構築する。その上でデータベースを用いて動詞派生接辞の基本的性質・文法的機能・語用論的機能の情報を分析し,中世期から現代に至るドイツ語の動詞派生接辞の機能を明らかにする。基礎調査の段階では特に近年の語用論における議論も踏まえて慎重にテキストを選定し,語用論的機能を捉える。こうした調査から得られた知見は総合的に統合し,ドイツ語の一般的変化傾向や,コミュニケーション様態の通時的変化との関連も視野に入れた上で古高ドイツ語から現代ドイツ語までの動詞派生接辞の機能的変遷を分析する。その後こうした調査の手法を踏襲し,古高ドイツ語から現代ドイツ語までの名詞・形容詞・副詞の用例を採集してデータベース化する。それを基にドイツ語の各歴史的段階での名詞・形容詞・副詞派生接辞の機能を捉える。
こうして得た知見を踏まえ,語形成に関する理論的議論を視野に入れつつ,ドイツ語における派生接辞の文法的・語用論的機能の変遷を総合的に捉えなおす。また,機会を適宜捉え,国内外での研究成果発表や意見交換,資料調査を積極的に行う。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (3 results)

All 2024 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] ドイツ語の動名詞派生接辞の歴史的変遷: -ung の機能領域はどう拡張したか2024

    • Author(s)
      黒田 享
    • Journal Title

      武蔵大学人文学会雑誌

      Volume: 55 Pages: 33-62

    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 接尾辞-ungの分布変化―中世ドイツ語訳ベネティクト戒律に基づいて2023

    • Author(s)
      黒田 享
    • Organizer
      日本独文学会 秋季研究発表会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] Deverbale Substantivbildung im Althochdeutschen2023

    • Author(s)
      Susumu Kuroda
    • Organizer
      Sprachhistorisches Kolloquium, Humboldt-Universitaet zu Berlin
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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