移動/削除に伴う空所の認可条件に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
23K00590
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02080:English linguistics-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 雅子 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (00708571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 陽一 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 教授 (50301271)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | copular short answers / Relativized Minimality / Form Copy / ellipsis / left branch extraction / 統語論 / 移動現象 / 削除現象 / 移動と削除の平行性 |
Outline of Research at the Start |
統語論研究において、移動現象や削除現象における空所(発音しない箇所)がどのように認可されるのかという問いは重要な研究課題である。さらに、近年の統語論研究では、空所の生成と認可条件について移動と削除を関連付けながら分析する研究が活発化している。このような関連付けは、①移動も削除も可能/②不可能というように、移動と削除の平行性がある言語事実については説得力があるが、③移動は不可能だが削除は可能、④移動は可能だが削除は不可能という言語事実も存在する。そのため、本研究では、様々な移動現象や削除現象についての実証的研究を行い、①―④のパターンを包括的に説明できる空所の認可条件を提案することを試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、移動現象や削除現象における空所の統一的認可条件を提案することを試みるものである。その目標に向けて、今年度は新たな削除現象の特徴を明らかにするとともに、移動により生成される空所の認可条件について検討を進めた。削除については、本研究課題の分担研究者でもある大阪大学の宮本陽一氏と、大阪大学の山田彬尭氏、藤女子大学の井川詩織氏との共同研究において日本語のコピュラを用いた短縮応答文の統語分析を The 25th Seoul International Conference on Generative Grammarで口頭発表した。 移動については、宮本陽一氏との共同研究において、近年のMinimalist Programの移動についての想定であるForm Copy分析の下で、移動にかかる介在効果がどのように説明されうるかを検討し、The 14th Generative Linguistics in the Old World in Asiaにおいて口頭発表した。また、日本語における義務的wh移動が生じていると分析されている「何を太郎が食べるもんか」構文についての研究を進めている。さらに、移動により生じる空所の認可条件について検討するために、Left branch extraction(LBE)の通言語的検討を進め、特に日本語におけるLBE文の空所は音韻的な制約を受けているという可能性について検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
削除と移動の統一的分析に向けて、削除文における空所の特性(完全な基底構造を持つか、空の代名詞かという検討を含む)や、移動により生成される空所の認可条件(介在効果についての検討を含む)を順調に進めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、様々な削除文や移動文の特性についての検討を続けるとともに、それらの文における空所の統一的認可条件を提案することを試みる。まず、移動の文における統語-音韻インターフェースにおける制約を検討するために、Left Branch Extractionにおける移動の空所認可条件を引き続き考察するとともに、その認可条件を削除文における「空所と顕在的要素の隣接条件」と統一的に分析する可能性を探る。また、移動構文における空所の認可条件について、2023年度は顕在的要素の介在効果を主に検討したが、2024年度は、移動要素とその間に介在する空所が介在効果を示す可能性を検討したい。また、2023年度に口頭発表したトピックについては、投稿論文を執筆する。さらに、LBEや「もんか」構文など2023年度後半に新たに研究をはじめたトピックについては、国内外の学会での口頭発表に応募する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)