Project/Area Number |
23K00615
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02090:Japanese language education-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
寅丸 真澄 早稲田大学, 日本語教育研究センター, 教授 (60759314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 明香 東京立正短期大学, 現代コミュニケーション学科, 教授 (30442106)
佐藤 正則 山野美容芸術短期大学, その他部局等, 特任准教授 (50647964)
家根橋 伸子 東亜大学, 人間科学部, 教授 (80609652)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 大学院留学生 / キャリア意識 / 自律的キャリア形成支援 / 文献調査 / インタビュー調査 / プログラム開発 / 動画教材 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,国内大学大学院に在籍する外国人留学生のキャリア意識と行動,支援の実態を明らかにし,日本語教育の観点から,汎用性・効率性の高い「大学院留学生向け自律的キャリア形成支援プログラム」とその動画教材を開発する。 本研究の第1段階では,大学院留学生のキャリア意識と支援組織の支援体制・支援者の実態調査を行う。第2段階では,調査結果の可視化と課題の抽出,及びプログラムと動画教材の開発を行う。第3段階では,それらの効果を検証し,一般公開する。 本研究により,支援が稀薄であった大学院留学生に対して,専門領域や日本語能力に関わりなく利用できる汎用性・効率性の高いプログラムと動画教材を柔軟に提供できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国内大学大学院に在籍する留学生のキャリア意識行動の実態を解明し、日本語教育の観点から、汎用性・効率性の高い自律的キャリア形成支援プログラムを作成することである。今年度は、大学院留学生のキャリア意識の実態を知るため、①大学院生を取り巻く就職状況・労働環境に関する文献調査、②大学院留学生のキャリア形成支援に関わる先行研究の調査、③大学院留学生に対する半構造化インタビューを実施した。①では、留学生や日本人学生の別なく、特に文系大学院の就職状況・労働環境が学部生より優位なわけではないこと、また、大学院生と高等教育機関、企業間に方向性の齟齬が生じていることが確認された。②については、大学院生向け就職活動支援プログラムの実践報告に留まり、十分な研究が報告されていない状況が観察された。このような状況から、各高等教育機関において、大学院留学生のキャリア形成支援として、どのような目的でどのような支援が行われているのか、またその成果はどうであったかという実態について研究途上であることが示唆できる。③では、都内及び地方の大学院留学生に対して、自身のキャリアに関するインタビューを実施し、そのキャリア意識を明らかにした。大学院留学生は学部生と比較して、自身のキャリアについて自覚的に捉えていたが、大学院留学生は大規模教育機関においても、人間関係が薄いため孤独感を感じることが多く、就職活動期間が短いにもかかわらず、十分な支援を受けられないという状況が示唆された。以上の調査結果は学会において報告し、参加者と共有された。近年は、大学院生向けのキャリア・プログラムを準備する高等教育機関も散見される。しかし、留学生に対する個別対応を期待することは困難である。①から③の調査結果の検討により、大学院留学生向けキャリア・プログラム、及びキャリア形成支援の方法を検討する必要性が再認識されたと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内大学大学院に在籍する大学院留学生のキャリア意識行動の実態を、①大学院生を取り巻く就職状況・労働環境の実態把握、②大学院留学生のキャリア形成支援に関わる文献調査、③大学院留学生に対する半構造化インタビューといった、文献調査とインタビュー調査によって質的に解明できたという点において順調に進んでいると言える。量的な調査については次年度の課題としたい。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、令和5年度に行った文献調査と質的調査(①大学院生を取り巻く就職状況・労働環境の実態把握、②大学院留学生のキャリア形成支援に関わる文献調査、③大学院留学生に対する半構造化インタビュー)に関して、継続的に件数を増やし不足点を補うとともに、それらの調査結果を学会における発表や論文等によって報告する。また、量的調査としてアンケート調査を実施し、その成果についても関連学会や研究会等で報告することを計画している。それらの質的調査結果と量的調査結果を踏まえ、令和6年度に、大学院留学生向けキャリア形成支援プログラムの骨子を検討し、令和7年度にはプログラムと教材を開発する計画である。
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