Project/Area Number |
23K00634
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02090:Japanese language education-related
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
内藤 伊都子 東京福祉大学, 教育学部, 教授 (90569708)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2026: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | キャリア形成 / 対人関係 / 元留学生 / 縦断 / 永住 / ライフイベント / 外国人社員 / 在日外国人 / 縦断研究 / 日本企業 |
Outline of Research at the Start |
日本で就職した元留学生を対象に、キャリアデザインやキャリア形成の状況、日本滞在や就労経験の長期化による日本人との対人関係、ライフイベントとキャリアプランの関係などについて、複数回の縦断調査により元留学生の日本でのキャリア形成と対人関係の変化を明らかにする。 元留学生が永住許可申請に必要な就労資格を得てから5年以上の在留のうち、入職後約2年までは実施済みのため、残り約3年について、同一調査協力者に半年毎のインタビューと質問紙調査を実施しデータを収集する。約2~3年の就労経験を持つ元留学生も追加しデータを増やしていく。これらを通して、元留学生が日本に定住するための長期的なキャリアモデルを提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、前回採択された「在日留学経験者の日本での就職状況にみるキャリア形成と対人関係における縦断的研究」の後継研究にあたる。在日外国人留学生が日本で就職し、永住許可を申請するまでの約5年間のキャリアプランや対人関係について複数回の縦断調査をすることで、元留学生の日本でのキャリア形成と対人関係の変化を明らかにすることを目的に、インタビュー調査と質問紙調査を実施する研究計画である。2023年度については、前回採択された研究で実施した調査と同様の調査協力者に対し、引き続き2回の縦断調査を実施し、学会と研究会で口頭発表を行った。具体的には以下の通りである。 調査:まず、6月に2018年度より調査協力者となっている5名に対し日本での就職から4年経過時点での状況、2019年度より調査協力者となっている8名に対し3年経過時点での状況について、それぞれインタビューおよび質問紙調査を実施した。次に、12月から2024年1月にかけて、同協力者のうち12名より4年半経過および3年半経過時点での状況についてそれぞれ同様の調査を実施した。 口頭発表:まず、8月に開催された多文化関係学会第1回関東地区研究会にて、これまで4年以上かけて追跡してきた縦断調査における困難さと可能性について口頭発表した。次に、今年度の採択より新たに調査内容に追加したライフイベントの部分を中心にまとめ、12月に開催された日本比較生活文化学会第39回研究発表大会にて口頭発表した。 意義・重要性:元留学生を数年に渡って追跡し複数回の調査を実施することは困難であるため、縦断データは容易に得ることができない。一方で、学生から社会人へ、学校から職場へと異なる立場で異なる環境に再び入った元留学生の日本でのキャリア形成と対人関係の変化について分析が可能となる。また、日本滞在の長期化の影響や年齢による変化なども確認することができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度においては、予定していた2回の主な調査を実施することができたため、おおむね順調に進展していると思われる。調査協力者の人数については、当初予定していた15名から減少したものの、縦断調査における調査協力者の減少については想定済みであり、研究計画調書内でも、すでに約2~3年の就労経験を持つ協力者を追加群としてデータ量を増やしていくこととしている。追加群の調査については、内諾を得ていた調査協力候補者の事情により2023年度においては実施を見送ることとなったが、今後の協力は得られる予定であり、その他は計画通りに進んでいる。具体的には以下の通りである。 採択の連絡後はまず、本研究における研究倫理審査の承認を得るために、本学に設置されている倫理・不正防止専門部会に申請し、2023年5月17日付けで「承認」の判定を得た。これにより2023年度以降の調査が実施可能となったため、調査時期の目安より1ヶ月程後ろ倒しで進めることとなり、6月に第1回目の調査を実施した。半年毎の調査を予定していたため、第2回目の調査も約1ヶ月後ろ倒し12月~2024年1月にかけて実施した。 調査協力者は、帰国等により調査対象者ではなくなるなど、第1回が13名、第2回が12名となった。調査内容は、本研究が前回採択された「在日留学経験者の日本での就職状況にみるキャリア形成と対人関係における縦断的研究」の後継研究にあたることから、インタビュー調査におけるインタビューガイドおよび質問紙調査における項目等は、これまでの内容を中心に、研究計画調書に示したように新たにライフイベントに関する項目を追加したうえで実施した。 これらの研究成果については、多文化関係学会の関東地区研究会から依頼があり、縦断研究に関する口頭発表を行うとともに、発表を計画していた日本比較生活文化学会においても口頭発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況で述べたように、研究倫理審査の承認を得てから調査を開始したため、2023年度は計画していた調査時期の目安より約1ヶ月後ろ倒しとなった。今後も半年毎の調査を進めた場合、第2回目は年末年始にかかってしまい、調査協力者にとって日程調整が困難な時期であることが予測されることから、2024年度は第1回目の調査を5月~6月、その半年後として第2回目の調査は11月中を目安に設定するよう推進していく。具体的には次の通りである。 まず、第1回目の調査として5月頃に調査協力者にメール等で連絡を取った後、協力が得られる場合は調査協力同意書や質問紙、謝金振込先記入用紙、切手付き返信用封筒、領収証など調査に必要な書類一式を調査協力者宛に郵送する。同意書と質問紙、謝金振込先は記入、回答のうえ返信用封筒で返送してもらう。次に、インタビュー調査については協力者の希望日時を最優先のうえ、オンラインを用いて実施する。対面調査を希望する協力者がいた場合には、状況を判断し、場所を考慮したり感染防止対策を徹底したりしたうえで、なるべく協力者の希望に沿うように実施する。次に、第2回目の調査として10月頃にメール等で連絡を取り、第1回目と同様の手続きにより実施する。 コロナ禍以降は、郵送やオンラインを用いた調査をすでに同一調査協力者に実施済みであるため、必要となる協力者側のデバイス状況や手続き等は確認が取れており、実施可能であると思われる。 2024年度においては、追加群として約2~3年の就労経験を持ち現在も日本で就労している元留学生の調査も実施する。内諾を得ている調査協力候補者に5月頃にメール等で連絡を取り、調査への協力を改めて確認後、デバイス状況等についても確認したうえで可能な場合には上記手続きと同様に調査を進めていく。また、これらの調査分析を進めながら、学会等での発表準備を進めていく。
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