Constructing Causal Models Through Path Analysis of Psychological Factors: Focusing on the English Proficiency of Non-English Majors
Project/Area Number |
23K00660
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
新谷 真由 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (60609733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
縣 由衣子 慶應義塾大学, 外国語教育研究センター(日吉), 講師 (30847869)
藤田 邦彦 学校法人文京学院 文京学院大学, 経営学部, 教授 (70466407)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 大学英語教育 / 心理測定尺度 / 英語習熟度 / テキストマイニング / パス解析 / 自由記述 / 目標設定理論 / 感情極性 / 動機付け / 英語不安 |
Outline of Research at the Start |
大学生の英語学習に向かう心理状態を解明するため、本研究では英語習熟度に応じた心理的諸要因の因果モデルを構築する。具体的な手順として、まず非英語専攻の大学生を母集団に想定した、汎用性のある新たな心理測定尺度を作成する。次に、作成した尺度を用いて大学生を対象に質問紙調査を実施し、英語学習に向かう心理的諸要因と英語習熟度の、関連性とりわけ因果性を明らかにしモデル化する。このモデルを用いることにより、各習熟度別学習者の心理状態を加味した課題設定や授業内活動等の教育的介入の指針を打ち立てることができるようになる。また、本研究で得た知見は、他の研究者も利用できるよう、Web上や学術論文で公開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的は,非英語専攻の大学生における,英語習熟度別の心理的諸要因の因果モデルを構築することである.筆者らのこれまでの研究では既存の心理測定尺度,すなわち「国際的志向性尺度」「英語授業不安尺度」「英語自己効力感尺度」「英語学習動機付け尺度」「暗黙理論尺度」等の心理測定尺度を用いて学生の英語学習に対する心理状態を測定・評価してきたが,ここには数点の問題があった.ひとつは既存の尺度は英語専攻の大学生をサンプルに作成されているものが多いため,一般教養授業でしか英語を受講しないような英語学習へのコミットメントが弱い学生に使用すると,下位尺度によっては十分な信頼性係数が得られなかった項目があったことである.もうひとつは,測定尺度の文言が現代の英語教育事情に合わなくなってきたことである.例えば,World Englishesが主体となりつつある現在において,質問紙上の「英語圏」のような文言は学生の持つ英語話者のイメージと必ずしも一致しないことや,海外に行かずとも多様な手段を活用して英語に触れる機会が得られる現在において,「海外経験」イコール「留学」一択しかないような考えを前提とした文言があることである.これらに示すような既存の心理測定尺度の質問紙の不具合を解消し,より正確な心理的諸要因の因果モデルを構築するために,2023年度は心理測定尺度の改定・改善に向けた調査・分析を行い,より汎用性のある新しい心理測定尺度の作成への礎を築くことにまい進した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の最終目的を達成するため,令和5年度は,非英語専攻学生のアンケートの自由記述欄の回答に対し,テキストマイニングを実施することを研究の中心に据え,以下の2つのアプローチを試みた. 1. 英語学習の目標の抽象度と習熟度の関連性(研究成果は2023年日本教育工学会秋季全国大会にて「自由記述で探る非英語専攻学生の国際的志向性と動機付け」として発表) 2. 英語学習に対する感情極性と習熟度の関連性(研究成果は2024年日本教育工学会春季全国大会にて「非英語専攻学生の英語習熟度と英語学習に対する感情極性」として発表) 以上の研究により,非英語専攻学生が英語を学ぶ動機は,内発的動機づけよりも外発的動機づけ要因が強い,という示唆を得られ,次年度以降の研究の方向性を定めることができた.これは,当初予定の研究計画とおおむね一致しているため,上記の評価とした.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度の研究の結果、従来の動機づけ研究では,英語学習への最も強い動機づけは英語学習が「楽しい」といったような学習者の自発的な学習意欲に基づく「内発的動機」とされてきたが、特に英語を専攻とせず、教養課程で学習する学生にとってはむしろ、そのような内発的感情よりも、英語力についての社会的要請や道具的有用性といった外発的側面にフォーカスしてその動機を調査することがより適切な英語学習に際しての心理的諸要因の解明につながる可能性が高いことが明らかとなった。このことをふまえ、2024年度の研究は、まず「英語学習動機付け尺度」の再検討から始める。これは調査協力者を非英語専攻学生とした場合での調査に基づき,動機づけの下位尺度について再分析をすることである。また、この他の心理測定尺度を用いて非英語専攻学生の英語の学習動機がツールとしての英語の学習にあるのではないか、という仮説の検証も行う。これらの検証から従来の英語学習の動機づけ研究が,英語学習者として想定している学習者像のバイアスを明らかにするとともに、そこで取り落とされてきた日本の大半の英語学習者である,教養として英語を学ぶ学生に対するより効果的な動機づけの要因と方策を探る。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)