Project/Area Number |
23K00684
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
中谷 安男 法政大学, 経済学部, 教授 (90290626)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | CEFR / ディベート / ディスカッション / ストラテジー / インタビュー調査 / 学習ストラテジー |
Outline of Research at the Start |
CEFRでは実際のディベートやディスカッションでストラテジーを導入し,効果的に交渉や討議の相手を説得する手法に関する具体的な報告はなく,その正確な調査方法も確立されていない。この点に注目し本研究は検証の妥当性を高めるためDDS使用に関する詳細なインタビュー調査を実施する。さらに,これらを文書化したコーパスデータと,実際に録音し作成した上位者のディベートとディスカッションのコーパスの比較検証を行う。この結果抽出されたDDSを基に,信頼性の高い調査用紙を統計的手法で構築し効果的なDDSを正確に把握することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,日本の学習者に必要な英語のディベート・ディスカッション・ストラテジー(Debate and Discussion Strategy: 以下DDS)に関する実証的調査及び検証法の確立である。本年度は初年度ということで、この分野の既存の研究の射程や概念の定義づけを行うための実態調査を行った。ヨーロッパ共通参照枠(Common European Framework of Reference for languages; 以下CEFR) の活用は近年日本でも重要視されている。上位Cレベル(C: Proficient User)は英語によるビジネスや外交など高度な交渉を効果的に行う者であり,DDSを駆使する能力も持つと定義されている。だが,CEFRでは実際のディベートやディスカッションでストラテジーを導入し,効果的に交渉や討議の相手を説得する手法に関する具体的な報告はなかった。またその正確な調査方法も確立されていないことが明確になった。このためまず、検証の妥当性を高めるためDDS使用に関する詳細なインタビュー調査を計画し予備調査を行った。英国などで行われているパーラメントに取り組んでいる被験者30名を対象にディベートにどのDDSをいかに,どのような理由で効果的に使うべきなのか聞き取り調査を行った。現状は,それぞれ個人が経験によって得た知識を基に,国際交渉を行っており,有効なDDSは広く十分に共有されていない状況であった。しかしながら、どのディベータ―も事前準備の際に豊富な時事問題やそれに関連する背景知識の獲得を意識していた。また、特定のディベートにおける動議に対応できるように日頃から自分の意見をまとめ聴衆に効果的に伝えるトレーニングをしていた。また、議論の中で反対側の立場の意見に反駁を行うため、他人の意見をクリティカルに聞き、内容の妥当性や信頼性を評価し、証拠の不十分な点や、論理的な矛盾を短時間で把握できるように日頃から努めていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CEFRの研究領域においてディベートを中心に調査を行った研究はかなり限られていることが分かった。このような状況の中で、ディベートやディスカッションのCan-Doリストや各レベルのディスクリプターを作る上で、明確な概念のまとめや定義づけが必要であった。このため実際に取り組んでいる被験者への詳細な質的調査を行うことで、これまで明確にされていなかった有効な英語表現や学習のアプローチの具体的施策が示された。この中で、議論を行う相手との交渉を円滑に進めるためのCommunication Strategiesの詳細な活用方法や英語表現事例をまとめるための大まかな枠組みが示された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は質的調査で明らかになった観点を実際のコーパスデータと比較検証することで、より明確な日本人学習者のディベートへの取り組み方を明示していく。このために、英国の世界的ディベート組織であるOxford Unionの発話データを大量に収集し、トランクスクリプションに変換する必要がある。これらを基に約100名のディベータ―の20万語以上のコーパスデータを構築していく。
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