Project/Area Number |
23K00722
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
立松 大祐 愛媛大学, 教育学部, 教授 (10756828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池野 修 愛媛大学, 教育学部, 教授 (70294775)
玉井 輝之 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (80824086)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | リテラチャー・サークル指導 / ICTを活用した話合い活動 / 協力教員の組織化 / リテラシー指導 / リテラチャー・サークル / ICT環境 / LC実践の高度化と組織化 / 遠隔での話合い活動 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ICTを活用したリテラチャー・サークル(LC)実践の高度化と組織化が実現し、生徒に多様な対話機会を創出できる授業改善が期待される。生徒の英語力向上につながる本言語活動普及のため、1)中1から高1に渡るLCカリキュラムの構築を目指し、実践を組織化し、2)ICTを活用し、学校間、海外の学校と共同で取り組むLC実践を創造し、3)生徒の発話の分析に基づいたLC指導の改善と精緻化を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
リテラチャー・サークル(LC)指導の普及のため、夏季休業中に松山市教育研修センターと愛媛大学教職大学院共催の大学連携セミナーにて、指導のためのワークショップを行った。8月には全国英語教育学会香川研究大会、1月には英語授業研究学会(関西支部)において研究協力者の中学校教員と実践研究発表を行った。また、全国英語教育研究大会(全英連愛媛大会)の中学校授業者の3年生のLC授業実演を支援し、LC指導への理解と普及を図ることができた。その後、研究者の呼びかけにより2月末に砥部町立砥部中学校3年生のクラスと松山市立東中学校3年生とのクラス間で、同じ教科書英文を用いたLCの一部をオンラインで交流学習を実現することができた。本実践の一端は、愛媛新聞(2024年3月6日水曜日)に掲載された。 松山市教育研修センター指導主事、研究協力者とともに、「まつやまの教育モデル」とLC指導モデルの親和性の高さについての考察と中学校1年生と2年生でのICTを活用したLC実践例についてまとめた論文を共同で発表した。行政・中学校・大学が協働でLC指導に取り組んでおり、今後の取組の発展も期待できる。 教職大学院生と研究協力者とともに、「全生徒による質問づくり」などを加えたLCの新指導モデルの実践解説と実践者の声をまとめたチュートリアルビデオを作製し「リテラチャー・サークル研究会HP」に掲載した。これにより、LC実践に興味をもつ教員が指導の参考に視聴することができ、これからの指導の普及への環境を整えることができている。 中学2年生のLC活動での対話ビデオから、グループでの話合い活動データの文字起こしを行った。複数回に及ぶ対話活動の実態から中学2年生での英語使用指標を設定するため、次年度はこれらのデータを分析し、口頭発表および論文発表につなげる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度も松山市教育研修センターと愛媛県総合教育センターの協力を得てリテラチャー・サークル指導の普及のための研修会を開催することができており、行政のバックアップを得ることができている。さらに、松山市の指導主事とはLC指導実践について共著論文を発表した。研究協力者を中心としたLC指導ができる教員の組織化について、松山市の中学校外国語科の主任者会において年度の指導目標としてLCを実践することが掲げられたことからも、急速に拡大しているわけではないが、ある程度組織的にLC指導が行われるようになったと認識している。また、研究協力者のなかでも中核として努力している教員は学会で口頭発表をしたり、論文発表を行うなど、成果の発信に努めている。 2023年度には、オンラインでのLC交流授業を試験的に始める予定であった。愛媛大学教育学部附属中学校ではオーストラリアの協定校と教科書本文内容を活用した話合い活動に取り組んだ。また、松山市立東中学校と砥部町立砥部中学校はLCの一部をオンラインで取り組む交流学習を成功させることができるなど、概ね計画どおりにオンラインLCに取り組むことができた。 LC指導のためのチュートリアル動画を教職大学院生とともに作成し「リテラチャー・サークル研究会HP」のコンテンツとして掲載することができた。これからLCに取り組もうと考える教員のための動画での参考資料を作ることができ、指導の普及に役立つことが期待される。 研究協力者がPhilosophy for Childrenというリテラシー指導の授業を観察する機会を得ることができた。この実践者から他の実践者に関係をつないでもらえるなど、研究ネットワーク構築も広がりを見せることができた。 生徒の話合い活動のデータ分析は時間がかかるため、結果を公表できていない状況にあるため、自己評価は「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は中学1年生で年間複数回のLCが研究協力者の学校で実施予定であることから、中学1年生の英語使用状況を把握するためのデータ収集と分析を計画している。さらに、3校の中学1年生の担当教員がオンラインLCに挑戦する計画を立てていることから、その実現に向け指導助言を行う。 研究協力者の組織化については、現在の研究協力者に1校で2人以上の教員がLCの指導ができるように各校内でLC指導の支援を行うよう依頼している。その際、2023年度に作成したLC指導チュートリアル動画を活用し、活動への理解を深めるようにする。多くの教員がLC指導ができる体制を整えるため、松山市教育委員会とは小中学校の教員を対象にLC指導のためのワークショップを、愛媛県総合教育センターでは中高等学校の教員を対象にワークショップを開催する計画である。また、教職大学院生と学部生を組織し、愛媛県内で実施される中学生のための英語キャンプでのLC体験の支援を行うことを計画している。現職教員と教員志望学生とが協力してLCを指導する組織づくりを目指したい。 授業の観察や資料収集及び意見交換として、シアトルやシドニーの小中学校を訪問したい。将来的には愛媛の中学生と外国の小学生とがLCの話合いを通して意見交換をする機会を創出したいことから、教員による実践研究ネットワークを構築したいと考えている。 研究経過の報告は学会での口頭発表と論文発表を計画している。2024年度中には中学2年生のLCでの話合い活動における英語使用状況についての分析結果をまとめ、口頭及び論文発表を行う。また、四国英語教育学会研究大会と全国英語教育学会研究大会などにおいてオンラインLCについての実践発表を行う予定である。
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