Project/Area Number |
23K00740
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
朝美 淑子 大分大学, 経済学部, 講師 (70804607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大下 晴美 大分大学, 医学部, 准教授 (00618887)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 英語教育 / 英語ディベート / 批判的思考力 / ディベート / NIRS |
Outline of Research at the Start |
高等学校新学習指導要領 (2018)では、批判的思考力と発信力の育成を目的とした英語ディベート等の言語活動の充実が記載されているが、日本の教育現場における英語ディベート活動の実践率は非常に低い。そこで本研究では、ディベート導入期用ゲーム教材とその教材に準拠した批判的思考力テストを開発する。またその効果について脳科学的見地からも検証を行う。本研究により、脳科学的に効果が実証された教材および教材準拠型の批判的思考力テストを開発することができれば、批判的思考力の指導・育成方法に関する有益な教育的示唆が得られるだけでなく、日本における英語ディベート教育の普及にも寄与できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度から段階的に施行されている高等学校学習指導要領に伴い,英語による発信力と批判的思考力の育成を目的とした英語ディベート活動の重要性が高まっている。しかし,英語ディベートの実践例・指導例の不足や生徒のディベートに対する心理的抵抗感により,英語ディベート活動の実施率は非常に低い。本研究では,生徒の英語ディベート活動に対する心理的抵抗感を軽減すると同時に批判的思考力の育成に資する導入期用教材を開発し,その教材の効果を検証することを目的としている。 1年目である2023年度は,申請者が先行研究で作成した反駁に対する心理的抵抗感を軽減するための教材Dare To Be Different(以下,DTBDとする)を批判的思考力育成のための教材に改良するために,(1)DTBD教材のゲーム性・ルール等の再検証,(2)批判的思考力を高めるためのDTBD教材のQuestionの検証を行った上で,(3) Dare To Be Different-Critical Thinking(以下,DTBD-CT)を開発し,この教材で育成可能な批判的思考力の構成要素を検証する予定であった。上記の計画を達成するために,先行研究を調査をしたところ,英語ディベート活動で育成可能な批判的思考力に関する定義自体が見当たらないことが明らかとなり,その定義を行う必要があると考えた。そこで,批判的思考力の一般的な定義,英語教育における批判的思考力の定義,ディベート活動に必要とされる思考力の定義を基に,英語ディベート活動で育成可能な批判的思考力の定義とその要因(2要因)・下位項目(7項目)を設定し,理論的枠組みを行った。さらにDTBDを通してその要因や下位項目の育成が可能かを検証し,その改善点を考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度に,批判的思考力における一般的な定義,英語教育における批判的思考力の定的態度」と定義した。さらに,その要因を認知的側面と情意的側面の2要因とし,認知的側面の下位項目を5項目,情意的側面の下位項目を2項目設定した。また,この理論的枠組みに基づいてDTBD活用の可能性を検証したところ,情意的側面の2つの下位項目についてはDTBDを通して十分に育成可能であるが,認知的側面の4項目については,一部の条件は満たしているものの改善が必要であることが明らかになった。さらに,認知的側面の1項目については,DTBDには含まれていないことも分かった。以上の内容については,論文化を行い,現在投稿中(審査待ち)である。 一方,研究代表者の勤務先変更のため,学生を対象とした予備調査を実施することができなかったため,当初の計画で挙げていたDTBDのQuestionの検証,およびDTBD-CT教材の開発には至らなかった。しかし,2024年度以降はディベートの授業を研究代表者が担当する予定であるため,予備調査を実施し,DTBD-CTの開発を行うことができると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2023年度に行った英語ディベート活動で育成できる批判的思考力の理論的枠組みを基に,DTBD-CTとそれに準拠した批判的思考力テストの開発を行う。まず,DTBD-CTで扱うQuestionを検証し,作成したQuestionが英語ディベート活動を通して育成すべき要因・下位項目の内容を満たすかどうかについて大学生を対象とした予備調査を実施する。次に,2023年度に明らかになったDTBDの改善点,前述のQuestionの検証結果を基に,DTBD-CTを開発する。さらに,批判的思考力テストに関する先行研究を概観し,DTBD-CTに準拠した批判的思考力テストを開発する。開発したDTBD-CTおよびそれに準拠した批判的思考力テストについては,その評価指標の妥当性・信頼性を検証するために,予備調査を行う予定である。以上の内容を研究成果として,学会での口頭発表および論文として発表する予定である。
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