Project/Area Number |
23K00777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
小田 眞幸 玉川大学, 文学部, 教授 (60224242)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 教師教育 / 外国語教育政策 / 教師認知 / ディスコース研究 / 自己省察 / ナラティブ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、外国語(英語)学習者と直接向き合う立場にある現職教員が言語教育政策の変化をどのように受け止め、対応していくのかという点に焦点をあて、アンケートやインタビューにより継続的にデータを収集し言語教師認知(Borg 2006)の変化を分析し、現職の英語教員にとって、今後どのような自己研鑽が必要でありまたそれを援助するためにどのような現職教員研修が提供されるべきか、内容、優先度を検討するとともにすでに実施されている海外(特にアジア諸国)の事例を参考にしながら、現職教員が継続的に自己研鑽を行うにあたって個人そして組織で何を行うことが有効なのか、いくつかの可能性を論ずる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の初年度である令和5年度は、基礎資料の収集と次年度に行うインタビューの準備としての予備調査(オンライン・アンケート)を行った。基礎資料の収集については、過去に行ったパブリック・ディスコースの研究プロジェクトで用いた手法を参考に、主として新聞記事、文部科学省、自治体(教育委員会)などの発表、さらに新聞者等の読者投稿にある外国語(英語)教員の養成課程、現職教員研修に関するコメント(肯定的なもの、否定的なもの)を継続的に収集する予定であるが、現段階では特に新聞記事で英語教育の「実践例」を扱ったものに焦点を絞り、「現場の状況がどのように報道されているか」を分析し、現時点ではその後の教員に対するアンケートやインタビューの設問を考える上での基礎資料とすることができた。ここまでの分析結果をもとに令和5年度後半に現職教員の研究協力者を募り、予備調査として授業づくり、情報収集、自己研鑽等に関する質問を作成しオンラインのアンケート機能を用いて予備調査を行った。「進捗状況」の項で示すように、予備調査はもともとその結果から次年度のインタビューの内容、質問項目を確定するための材料を得るという当初の目的は達成できた。一方、結果を分析していく過程で、現職教員の自己研鑽に対する認識を示す様々な記述があり、これらもインタビューを準備するにあたって非常に貴重な資料となった。なお資料の収集は次年度以降も継続的に行い、最終的には様々な角度からより詳細を分析するとともに、今後の教育環境の変化(政策等)にも可能な限り対応して研究を進めて行く。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は校種、経験の異なる現職教員20名に対して、オンラインでのアンケート調査を行った。この調査は現職教員が授業づくりと自己研鑽、情報収集の関係をどのように認識しているかを捉えることにより、本研究の中心となるインタビューの設問等を検討する材料を得るための予備調査と位置付けている。アンケートは経験年数、校種、所持する免許状、等個人の背景等属性についての調査、 授業づくりのための情報源について、授業づくりにあたって意識しているものについてそれらの優先順位をリッカート尺度を用いて回答を求めた。さらにそれぞれの授業観や自己研鑽について自由に記述をしてもらった。詳細についてはまだ分析の途中であるが、本来同じことを問いている質問であるのにも関わらず、リッカートスケールを用いた質問への回答とでは、ほとんどの教員が、大学の教職課程、現職教員の研修、そして日常の同僚との情報交換が同様に自分の授業づくりに影響をしていると答えているのに対し、基本的には同じ内容の質問に対する自由記述では、上記の三要素は同様に重要であるとしているものの、それぞれの現場の制約下での同僚の意見交換以外に新たな情報を得る手段があまりないということが判明した。したがってこれらについてさらに詳細の聞き取りを行う必要があると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は引き続き英語教育や教員養成に関する政策についての資料を収集する。文部科学省などの公式の発表はもちろんであるが、特にそういった変化が現場の教師にどのような形で伝えられているのかという点を常に把握しておくことを重視し、新聞報道等を中心にマスメディアが、英語教育、教員研修に関する言説の形成にどのように影響をしているのかを、特にvan Dijk (1998)らが提唱する心理、認知的な側面からの批判的ディスコース分析(CDA)を進めて行く。令和6年度の研究の中心となるのが、インタビューによるデータ収集と分析である。協力者に対するインタビューは可能な限り複数回行うが、その手順は第一回のインタビューの分析を協力者と共有しながら振り返り、その過程で教師が自己研鑽のために何を求めているかを探って行く予定である。なお、令和7年度に海外の事例の調査を行う予定であるが、上記の資料の分析及びインタビューの成果のより令和6年度末までに対象を具体的に絞りたい。
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