Project/Area Number |
23K00784
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
名部井 敏代 関西大学, 外国語学部, 教授 (20368187)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | ランゲージング / メタ認知的意識 / グループ活動 / 協働 / 第二言語学習 / メタ言語的意識 / 社会文化理論 |
Outline of Research at the Start |
L2学習者が学習活動の過程で対話者相手に表出させる意識や思考、つまりランゲージングは, 学習する言語知識の深化と言語運用能力向上に有効に関わると考えられる。本研究は、学習者間対話におけるランゲージングに焦点をあてて, 外国語学習過程における言語的知識や言語運用に向けた意識の変容と実際の外国語学習の関係を探究する。具体的には, 英語を苦手とする大学生初級学習者のリメディアル教育と, 英語主専攻の大学生学習者のCLIL環境下のL2学習という2つの文脈で, 授業中のグループ活動でランゲージング発現の有無, 発生した場合の言語学習への影響やランゲージング多寡の要因を, 事例調査として行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,外国語学習過程における言語的知識や言語運用に向けた意識の変容と実際の外国語学習の関係を,学習者間対話におけるランゲージングに焦点をあてて調査することを目的としている。学習者が,自律的・自発的に学習対象を焦点化し,自身の学習に対する心理や行動を管理・調整するメタ認知的能力をもつことは,教育全般で重要視されているが,こうしたメタ認知的能力は学習者が関わる談話と関係が深いと考えられる。実際,社会文化理論はことばを認知的・精神的活動を媒介する道具としており,これに基づいた第二言語習得研究では,学習者のランゲージング (つまり, 学習言語や言語学習過程に関わる言葉での表出) が,言語知識の深化および言語運用力向上に関与していることを肯定的に示唆する結果が報告されている。外国語教室内では,コミュニケーション能力向上のためペア・グループ学習者間対話を伴う活動が奨励されているが,こうした学習者間対話で言語知識の深化・言語運用力向上への貢献が期待できるランゲージングが起こるのか,またより多くのランゲージングを産出させる方策導入が可能かを,本研究は調査する。 具体的には,グループ間議論の場を設けた平時の授業環境で,学習者がピア対話を通じて自律的メタ認知的意識を変容させるのか,そうならばその変容にどのような特徴があるのかを質的にあぶり出して調査したいと考えている。調査の文脈は(1)英語を苦手とする初級レベルの大学生英語学習者対象のリーディングクラスと,(2)英語主専攻の大学上位年次生が受講するCLILクラスである。 研究1年目の2023年度は,予備調査として(1)の場面において,グループ活動時の学習者がグループ活動時のピアとの相互交流と自身のL2学習をどのように評価しているか振り返り形式の質問紙調査を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
収集した振り返り報告のデータ分析を行い報告にまとめることを年度内の目標にしていたが、学内業務繁忙のため、質的データ分析に取りかかれていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は主要調査として上述の(1)(2)それぞれの文脈において参加対象者を絞って事例研究となるデータ収集(e.g., グループ間談話データおよびインタビューデータ)を収集する。年度後半には、(2)で収集したデータの予備分析と報告作成に取り組みたい。
|