Project/Area Number |
23K00836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小島 莊一 金沢大学, 国際機構, 特任准教授 (60758663)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
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Keywords | 日本書紀の暦日 / 日本書紀の紀年 / 諸写本における文字の異同 / 諸版本、刊本における校異 / 歴史書の編纂過程 / 日本古代の暦法の導入 |
Outline of Research at the Start |
歴史書の編纂は古代中国で誕生、発展してきた。リアルタイムの政治・皇帝の動向を記録する起居注から、皇帝一代記的性質の実録、国の歴史をまとめる国史、そして後の王朝が編纂する正史。こうした編纂体制は形を変えながらも日本にも導入された。そして『続日本紀』以降の六国史については、その経緯もある程度判明している。しかし『日本書紀』については客観的記録がほぼなく、どのようにして編纂されたのかが極めて不明瞭である。 その中で、暦日はその編纂過程をある程度類推することが可能な貴重な存在であると考えられる。本研究では、暦日をデータ化し、他の歴史書のデータと比較することで『日本書紀』の特徴・特殊性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は『日本書紀』における暦日や紀年がどのように編纂されたものなのか、他の歴史書と比較して明らかに作為性をもって設定されていると考えられるその暦日や紀年に関する考察を目的として進められる。 しかし、その考察へと進むためには、まずは『日本書紀』における暦日や紀年に関する表記方法の基本的なデータベースを作成し、それを基に暦日や紀年のデータを整理する作業を進めていかなければならい。当時の編纂体制や編纂方法に関する客観的な資料や記録がまったく存在せず、『日本書紀』そのものの内容から分析し、推察していかなければならない部分が極めて多いからである。もちろん同時代の他の歴史書や、日本が参考にした中国の歴史書における暦日や紀年の表記方法のデータも参考資料として大いに役立つものであり、作業を進めていかなければならない。 このためには、すでに原本の存在しない『日本書紀』における暦日や紀年の記録をできるだけ原本に近い正確な状態に復元する必要があり、多岐にわたる諸写本における文字の異同や、古い影写本のチェック、貴重本の写真版の確認、また、これまでの先行研究(主に江戸時代の諸版本や明治時代以降の諸刊本)において広く実施されてきた校異作業のチェックなど、多岐にわたる様々な基礎作業が必要となる。 現状では、まだそれらの作業を進めている段階であり、こうした作業によって『日本書紀』の暦日や紀年の記録が明らかになった上で、次のステップである分析や考察の作業に進んでいくことになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学の通常業務、その他の研究以外の業務が想定していた以上に多く発生しており、現時点では当初想定していた進行予定よりも、やや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
現状ではやや遅れているものの、予定の研究は進められる状況である。今後、データの確定作業を終え、具体的な『日本書紀』の暦日編纂システム、また記事における紀年の設定過程について考察を進めていく予定である。
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