| Project/Area Number |
23K00857
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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| Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
大江 篤 園田学園女子大学, 経営学部, 教授 (10289051)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤井 孝史 園田学園女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40319851)
久禮 旦雄 京都産業大学, 法学部, 准教授 (50726990)
佐々木 聡 金沢学院大学, 文学部, 准教授 (60704963)
高田 宗平 東京学芸大学, 教育学部, 個人研究員 (80597188)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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| Keywords | 怪異 / 亀卜 / 祥瑞災異説 / 天人相関思想 / 鈴鹿家宮廷史料 / 伴信友 / 平田篤胤 / 薗田守良 / 対馬サンゾーロー祭 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では、中国の祥瑞災異思想・天人相関観念をその思想的な基盤とした「怪異」を認定する卜占、なかでも亀卜を中心に、東アジアにおける知識と技術の受容を視野に入れながら、日本における展開を明らかにすることを目的とする。 そのために、①亀卜・骨卜という卜占の技術と知識の伝来の時期と経緯を明らかにし、②国郡卜定を伴う大嘗祭や、軒廊御卜をはじめとする宮廷祭祀・儀礼の変遷、さらにその背景として、中世以降、朝廷の神祇祭祀に大きく関わった吉田卜部家や、近世において朝廷の祭祀・儀礼復興を論じた国学者の書物を分析する。その上で③日本における亀卜の背景となる制度の展開とその社会的役割を解明する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、中国の怪異・亀卜をめぐる知識と技術の日本社会における展開を、怪異学の視点を持ち、近世の亀卜に関する新資料に着目して明らかにすることを目的としている。今年度は、令和5年度に調査を実施した近世の亀卜関係資料を整理・研究するとともに、中国の天人相関説にもとづく怪異について、これまでの研究のまとめを行った。 近世の亀卜関係文献としては、①薗田守良『鹿亀雑録』(神宮文庫)②平田篤胤『正卜考異見』、伴信友『正卜考』(平田篤胤の書き込み本)(国立歴史民俗博物館)③鈴鹿且久家近世大嘗祭関係資料④藤家文書 (柚谷家旧蔵)(対馬市歴史資料調査報告書)について、分担して翻刻し、各自で研究を進めた。また、古書店の目録に掲載された京都鈴鹿家旧蔵資料について、実見調査を行った。本研究に関係するものは次のとおりである。「8吉田家日次記 9鈴鹿家日次記 10鈴鹿家大嘗会関係文書(万治二年~明治六年頃)11鈴鹿家日記・文書(正徳三年~明治三年頃) 59宮主秘事口伝 70大卜亀卜相伝聞記 71亀卜書 72亀卜秘伝書 73亀卜伝」10については研究機関に所蔵され、今後の調査が待たれるところである。 また、怪異の研究について、東アジア恠異学会編『怪異から妖怪へ』(文学通信)を刊行し、怪異学フォーラム「怪異から妖怪へ 拡散・増殖・変異」(2025年2月24日、園田学園女子大学)を開催し、拡散・増殖・変異という視点から中国知識の展開を検討した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、令和5年度に調査を実施し収集した近世の亀卜関係資料を整理することを中心に研究をすすめてきたが、新たな史料の発見もあり、整理を終えることができなかった。それぞれの史料について、資料調査を共有しながら研究する必要がある。 ①薗田守良『鹿亀雑録』(神宮文庫蔵、原本、写本)令和5年度に分担して筆写した序文、目次などの部分について検討した結果、この史料の成り立ちについては明らかとなったが、内容については全文を複写したうえでの分析が必要であることが明らかとなった。 ②平田篤胤『正卜考異見』(国立歴史民俗博物館蔵、草稿)この史料については、草稿であるため、翻刻が困難な部分もある。翻刻が進んだうえで原本を確認する必要がある。伴信友『正卜考』(平田篤胤の書き込み本)(国立歴史民俗博物館蔵)伴信友『正卜考』の写本との校訂を行いつつ、書き込み箇所について検証を加えた。 ③鈴鹿且久家近世大嘗祭関係資料 目録を作成するとともに、すべての史料について翻刻を行なっている。また、古書店の目録に掲載された京都鈴鹿家旧蔵資料は、鈴鹿且久家とは異なる鈴鹿家の史料である。すでに公開されている鈴鹿家宮廷祭祀資料(神道博物館蔵)の3種の大嘗祭史料が現存しており、これらの文書群の関係性についても検討しなければならない。 ④藤家文書 (柚谷家旧蔵)(対馬市歴史資料調査報告書) 対馬博物館で撮影した15点について翻刻をすすめている。藤家は対馬藩総宮司職を世襲し、厳原八幡宮宮司家でもあり、対馬の卜部の統括を担っていた可能性がある。従来の亀卜研究では取り上げられることのなかった史料群である。『藤家文書(柚谷. 家旧蔵)目録』(対馬市歴史資料調査報告書第1集、2015 年)が刊行されており、藤家文書について調査を進め、近世対馬の亀卜(卜部)と藤家の関係を明らかにする必要がある。
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度までの調査の結果、主たる調査対象とする近世国学者による亀卜関係文献について研究を進める。伴信友「正卜考」に引用されている近世対馬を中心とする文献を調査し、藤家文書との関係を検討していく。 また、吉田卜部家の文献を中心に、宮廷祭祀における卜占について調査を実施する。現在、亀卜は大嘗祭における斎田点定の儀のみで執行されており、近世にその執行者であった吉田神社の社家鈴鹿家(京都)の文書と吉田卜部家の史料が基本となる。しかしながら、鈴鹿家の関連史料は各所に分散して保存されており、その全体像は明らかではない。近年、大江・久禮・赤井が調査を進めている新出の京都の鈴鹿且久家文書については、明和元(1764)年(後桜町天皇)、明和八(1771)年(後桃園天皇)、嘉永元(1848)年(孝明天皇)の大嘗会に関するものであることが明らかとなったが、皇学館大学に寄託されている鈴鹿家史料及び古書店の目録で新たに発見された京都鈴鹿家旧蔵資料との関係について調査を進めていく必要がある。さらに詳細調査、分析を行う。さらに、近世・近代の大嘗祭関係史料における亀卜の記録を整理し、検討を行う。 なお、佐々木は、中国の唐代以降の出土卜甲に関する中国文献を翻訳し、研究状況を調査する。
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