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年金制度にみるオスマン社会の諸相

Research Project

Project/Area Number 23K00885
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 03030:History of Asia and Africa-related
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

小松 香織  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10272121)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Keywordsオスマン帝国 / トルコ / 福祉 / 年金 / イスラーム社会 / 近代
Outline of Research at the Start

本研究は、オスマン帝国における年金制度の歴史を通してオスマン社会の諸相を3つのテーマを掲げて解明するものである。第一は制度の理念で、前近代に存在した年金の嚆矢とも言える制度を分析することで人間の尊厳を重んじるオスマン社会のあり方を見通す。、第二は近代的な社会保障システムとしての年金制度が整備されていく過程から西洋システムと伝統的イスラーム社会のシステムとの相克の実像を探る。第三は戦争と年金との関わりから近代的戦争において国家が志向した総動員体制がオスマン社会においてどのように表出したのかを明らかにする。以上3つのテーマの考察を通してオスマン帝国社会の様相を明らかにする。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、オスマン帝国における年金制度の歴史を通してオスマン社会の諸相を以下の3つのテーマを掲げて解明するものである。第1は制度の理念で、前近代に存在した年金の嚆矢とも言える制度を分析することで人間の尊厳を重んじるオスマン社会のあり方を見す。第2は近代的な社会保障システムとしての年金制度が整備されていく過程から西洋システムと伝統的イスラーム社会のシステムとの相克の実像を探る。第3は戦争と年金との関わりから近代的戦争において国家が志向した総動員体制がオスマン社会においてどのように表出したのかを明らかにする。
本研究をすすめるにあたって、上記のテーマにそって、1.前近代の年金制度にみる福祉の理念の考察、2.近代的年金制度の成立の経緯と制度の実態の解明、3.年金制度と戦争との関係にみるオスマン国家の公共政策、という3つの課題を設定した。
本年度は1.課題に重点を置いた。オスマン帝国では前近代においてすでに近代的年金の嚆矢とも言える制度があった。その背景を分析することで「老い」や「障害」・「疾病」に対して「人間の尊厳」を重んじるオスマン社会のあり方が見えてくる。具体的には、近代西欧型の年金制度が導入される以前のオスマン帝国における年金制度や社会福祉の歴史を、先行研究やオスマン朝の公文書によって明らかにするため、イスタンブルのトルコ共和国大統領府オスマン朝文書館において勅令、枢機勅令簿等史料等の取集を行い、データベースの構築に着手した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

夏季に実施したトルコ共和国大統領府オスマン朝文書館における史料調査が順調に推移し、予定通りに史料を収集することができた。ただ予想以上に史料の分量が多かったため、データベース構築のための入力作業に手間い、完了するに至っていない。

Strategy for Future Research Activity

本研究をすすめるにあたり、1.前近代の年金制度にみる福祉の理念の考察、2.近代的年金制度の成立の経緯と制度の実態の解明、3.年金制度と戦争との関係にみるオスマン国家の公共政策、の3つの課題を設定した。
1、は近代西欧型の年金制度が導入される以前のオスマン帝国における高齢者や傷病者に対する年金制度や社会福祉の歴史を先行研究やオスマン朝文書館所蔵の勅令、枢機勅令簿等の公文書によって明らかにするため、本年度に行った史料収集とデータベースの構築作業を継続していく。
2.は、近代的な社会保障システムとしての年金制度が整備されていくプロセスを通して、西洋から導入されたシステムと伝統的イスラーム社会のシステムとの相克の実像を考察する。最初に制度が導入された公務員と軍人に対する年金について、その背景、法律の
制定・内容、運営の実態、問題点を明らかにすることをめざす。主な史料としては、オスマン朝文書館所蔵の勅令、国政会議文書、ユルドゥズ文書等の公文書と、オスマン帝国法令集、官報、新聞・雑誌等を用いることを予定しており、これらの収集に着手する。
3.については、近代的戦争において国家が志向した総動員体制がオスマン社会においてどのように表出したのかを明らかにする。オスマン朝文書館所蔵の公文書には個々人の年金支給に関する膨大な記録が存在する。特定の公務員や軍人に関する年金関連の記録は2千点以上におよぶことから、これらを主な史料として活用していく。出来る限り幅広く、多くのデータを収集し、同時に一つ一つの事例を丁寧に読み解いていくことにより目的を達成したい。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Book (1 results)

  • [Book] 問いとしての尊厳概念(第III部8オスマン社会における「尊厳」535-551)2024

    • Author(s)
      加藤 泰史(小松香織)
    • Total Pages
      574
    • Publisher
      法政大学出版局
    • ISBN
      9784588151378
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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