Project/Area Number |
23K00898
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03040:History of Europe and America-related
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
北 美幸 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (80347674)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | アメリカ史 / 公民権運動 / ユダヤ人 / 労働運動 / 西洋史 / 人種・エスニシティ / アフリカ系アメリカ人 |
Outline of Research at the Start |
これまでの申請者の研究により、アメリカ合衆国で展開された公民権運動にユダヤ人の若者や改革派ラビ(聖職者)が献身的に参加していた事実、また、公民権運動とユダヤ系労働運動が連関していることが確認された。アメリカ・ユダヤ人は20世紀初頭から衣料系労組の中心をなしていたが、ボイコット(不買運動、不乗車運動)やデモ行進・座り込みなど「街頭の公民権運動」で求められる統制の取れた行動には、確かに、労働運動における「直接行動」と親和性がある。そこで本研究では、ユダヤ人の公民権運動への参加における労働運動の関わりを探り、労働者を含む文字通りの「皆」「普通の人々」が運動の担い手であったことを描きたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究により、アメリカ合衆国で1950~1960年代に展開された公民権運動にボランティアとして多数のユダヤ人の若者や改革派ラビ(聖職者)が献身的に参加していた事実が確認できた。基盤C(平成31年度~)では、ユダヤ人の公民権運動参加の動機としてホロコーストに着目したが、その際、公民権運動とユダヤ系労働運動の連関が確認された。例えば、1934~45年にナチズムへの抵抗運動を展開したユダヤ人労働委員会(Jewish Labor Committee,本部:ニューヨーク)は、1963年のワシントン大行進に人的・資金的支援をおこなっている。アメリカ・ユダヤ人は20世紀初頭から衣料系労組の中心をなしていたが、ボイコットやデモ行進・座り込みなど「街頭の公民権運動」で求められる統制の取れた行動には、確かに、労働運動における「直接行動」と親和性がある。 そこで本研究では、ユダヤ人の公民権運動への参加における労働運動の関わりを探り、労働者を含む文字通りの「皆」「普通の人々」が運動の担い手であったことを描きたいと考えている。ユダヤ人は全米人口の3%を占めるに過ぎないにもかかわらず、公民権運動の白人ボランティアの半数~3分の2を占めたといわれる。先行研究では、ユダヤ人の公民権運動参加の動機・理由として、①「正義」を重んじるユダヤ教の教え、②米国内での反ユダヤ主義・被差別経験、③ホロコースト、④1960年代の若者のカウンター・カルチャー(対抗文化)、⑤労働運動への参加経験と左派的傾向を挙げているが、本研究は、この⑤を掘り下げて検証するものである。 2023年度には、「該当の公民権運動」よりも前の時代の運動として、ホロコースト被害者の救援に熱心であったアメリカ・ユダヤ人会議の尽力により1945年公正雇用実施法、1948年公正教育実施法が成立した経緯について、口頭での学会発表をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度開始の基盤研究Cが新型コロナウィルスにより2年間延長しており、本研究の開始がずれ込んでいる。ただし、研究内容は前科研からの発展であるため、今後は本研究に注力できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度開始の基盤研究Cが新型コロナウィルスにより2年間延長しており、本研究の開始がずれ込んでいるが、研究内容は前科研からの発展であるため、今後は本研究に注力できるものと考えている。文献収集は開始しており、2024年5月にはニューヨーク大学タミメント労働文書館での資料調査・収集をおこなう予定である。
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